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仲良し腹黒ファミリーの本領発揮?な件






「俺主催のお茶会ですか?」

「そうよぉ!!

まだなんか変なこと言ってる人達も居るし、エルちゃんのお茶会を開いて、そこにクリス様を呼んで仲良しだってアピールすればいいんじゃないかしら!!」


「アンジェリカ様にしては珍しくいいアイデアですわね。最近王家主催のお茶会ありませんでしたものね」



やあ。

最近なんか人気出てきてしまった王子、エルグランドだよ



俺を担ぎ上げたい一部の馬鹿、のうちの大部分はこの間の断罪劇で黙った。

俺たちがずらりと並び、罰を受けるべき馬鹿共は王家の名の下に断罪された。それでほぼ全ての貴族は王子2人の対立を王家は望まないという強い意思表示を理解し受け止めた…のだが。



俺を担ぎたい連中の思惑としては兄上の側近候補達が愚か者だったという事実、そいつらの愚行を止めてエレナ伯爵令嬢(例の被害者)を護ったのが俺だという事実…それらを兄上への攻撃材料にしたかったというわけだ


そんなこと言ったって、あのお茶会には兄上は公務で出席していなかったんだから仕方ない



そして俺はただ、あの場に居た王族としてなんの罪もない令嬢が乏しめられるのを護り、馬鹿共を制裁し、ついでにそれを扇動したクソ馬鹿KY偽善者女アリシアを泣くまで説教しただけだ


その俺の一連の行動を"功績"とし、すんごい美談みたいにするのはやめろや。俺が恥ずいから!




そもそも側近候補の選定だって色々な(しがらみ)の中で決定したものであって兄上が「君らに決めた!」とか言ったわけじゃないしな




単純に「馬鹿な王子に国王になってもらいたい」奴らはそもそも馬鹿な王子が居なくなったので諦めるしかなくなったが、しかし俺を担ぎ上げようとした一部の馬鹿の中のさらに一部はまだ煩い



それがアリネーラ様が政治を回してる現状を大国ノマロカリスの乗っ取りだと憤る民族主義極右馬鹿の下級貴族共だ

まあ、前世のネトウヨみたいなもんだ

彼等に本当の愛国心なんぞ皆無で落ちぶれた連中が耳障りのいいヒエラルキーを掲げてイキってるだけの存在だ…とは言っても彼等にも領地があり領民がいる。アスホール男爵家を潰したばかりだし、そうプチプチみたいに連続でやるわけにもいかない



そこで両陛下、陛下に溺愛されていることで有名な母上、俺と兄上が和気藹々としたお茶会を開くことで「馬鹿なこと言ってると恥ずかしいよ」とアピールしてやろうというわけだ



「…それならイヴィンシブル公爵家だけハブりましょう


その他の主だった家には招待状を送り、あまり格式ばらない和やかな席にしましょうか」

「あら、いいですわねぇ!エル様、いずれは宰相閣下としてクリスの補佐、よろしくお願いしますね?」

「謹んでお受けいたします」



思い付きの提案だったが、アリネーラ様がザ・美しく誇り高い悪役令嬢って感じのお顔でゴーサインくれた!わーい!!しかも将来の兄上の右腕としてお墨付き頂いたぞ!


アリネーラ様も息子の顔に泥塗られかけてかなり腹たってんだなぁ…まあ泥はみんなで綺麗に落としたけど



「…エルって結構黒いよね」

「婚約者のためならなんでもするってだけですよ。アレ(アリシア)は将来私達の幸せを壊すだけに留まらず、下手すりゃあ社交界を引っ掻き回す害悪になる可能性が高いですから」




要するに馬鹿三匹は前世で言うところの刑法に基づいた実刑的なものを食らったけど、唆した馬鹿(アリシア)は罪に問えないので社会的制裁を食らわそうというわけだ



そりゃな

王子のお茶会に公爵家なのに呼ばれないとなりゃあ社交界での扱いは地に落ちるからなぁ

あ、評判はとっくの昔に落ちてるぞ。今回のことで"評判"ではなく"扱い"も酷くなるというわけだ。


いくら公爵家とはいえ王家に完全に見限られた家となるともう身分でも威張れないからな




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