色々ざまぁな件
「チャーチル・ヴァン・ジフリード伯爵令息、エドワード・ヴァン・アビゲイル侯爵令息、アンドレ・ヴァン・スタメクノワール侯爵令息の5年間の王都出入り禁止、及び5年間の謹慎を命じる!!
各家においては、その5年間で厳しい再教育を施すように!!もし王都に戻ってきた際に改善が見られないようであれば廃嫡を命じる!!
また騒動の根本的な原因であるアスホール男爵家は取り潰しとする!!
またアリシア・ヴァン・イヴィンシブル公爵令嬢においては王太子妃候補から完全に除外する!!」
そして謁見ホールに鳴り響く拍手。
やあ。
最近、友人が令嬢しかいないことに気が付いた系王子のエルグランドだよ。断じてハーレムではないけどな
「…よし」
「どうにかなりましたわね〜」
「これで対立が収まればいいのですが」
「すまないねぇ、エル。手間をかけて」
「凛々しいライも素敵〜!」
今のは俺、アリネーラ様、ティナ、兄上、母上の呟きだ。
母上は目をハートにしてポヤポヤしてるだけだからあんま関係無いけど
お茶会のクソ騒動から2週間。
決着を王家が着けるから貴族全員集合!の招集をかけました。
そして俺とアリネーラ様とクリス兄上で議論して調整した処罰を、アリネーラ様がうまく父上を焚き付けてイキりモード(奥さん公認.Ver)で宣言してもらったってわけだ
本当は馬鹿猿三匹なんかさっさと殺したいんだが、有力な高位貴族の跡取りだからいきなり三匹とも行方不明はちとマズいんだよな…クソが!
その反面、貴族で「子供のしたことだから」で無礼が許されるボーダーラインは5歳までというのが不文律だ
なのに猿の親共は教育を怠っていやがったからな
無実というか、被害者でしかない伯爵令嬢をなんの根拠もなく糾弾するようなクソ猿ガキを社交界に放った責任は取ってもらわなきゃいかん
というわけで時間制限付きの2段階ペナルティ。廃嫡にすんのが嫌なら領地で血だらけになるまで殴って精神注入してでも再教育しやがれ、そのかわり爵位降格とかは勘弁してやるぞってわけだ
幸い親達はまともだったので反発は起きず、寧ろ本人以外の処分が軽いことに感謝してくれているので良かった。
というよりここまで自分の息子が酷いとは知らなかったらしく、特に騎士の誇りを重んじる騎士団長は怒りが爆発して俺がボコボコにした息子を家で更にボコボコにしたらしい。今日も被告人席?にいるチャーチルはあちこち腫れていて元のイケメンは見る影もない
一方でテレネッツァの両親はこの親にしてこの娘ありなクソ身の程知らず成り上がり願望マックス悪徳貴族だったので取り潰しである
ま、そんな家なので当然第二王子派…違うな、第二王子派というか正確には「馬鹿な王子に国王になってもらいたい派」の貴族だった
そもそもお前らが推したい「馬鹿な王子」はもう存在しねぇよ。アホ
貴族じゃ無くなったあとは、アンタレス公爵家の暗部が3人ともサクッと事故死させる手筈になっている。
というか汚れ仕事はうちの十八番らしいです。だから俺のお片付けとかも当主になる勉強の一環みたいなもんだし、義父様公認だよ〜水臭いよ〜とこのあいだ言われた。バレテーラ!
「なんでよっ!!
アネル様(お茶会の主役の侯爵令息)は私のものなのよおおおぉ?!?!?!」
「誰が発言を許した?この場で首を刎ねられたいのか?」
「聞くに耐えません、さっさと連れて行きなさい」
「「「はっ!!」」」
「ふざけんなああぁぁふぐっ?!」
騎士に猿轡されて引き摺られていくテレネッツァを生ゴミのように見つめる俺達だった…
正直、そろそろ害虫は打ち止めにしてほしいんだが
アリシアは大したことしてないから処分軽いし、クソビッチヒロインが現れた時にこのクソKY女はまた味方しそうなんだよなぁ…
「あの、エル様…お疲れ様でした」
「…ありがとう!」
魔法でひんやりさせたハンカチをそっと差し出してくれる女神様…ふおおおおおおおおおおお!!!!元気百倍だぜえええぇ!!!