14 祝勝会
戦いの後、わたしたちは勝利の宴を開いてみんなで夜通し盛り上がりました。
飲めや歌えやの大騒ぎ。
お酒を飲む狼さんたちに混じって、わたしもぶどうジュースをいただきます。
そのなんと甘くおいしいこと!
ジュースなんて飲んだことのないわたしは、たちまち夢中になりました。
スパルタ聖女養成施設な実家では、ジュースなんてまず飲ませてもらえませんからね。
聖女になるために大切なのは禁欲と節制。
欲望のままに、甘いジュースをおかわりし続けるわたしは、たしかに聖女とはまったくほど遠い存在でしょう。
わたしは聖女ではないので、そんなこと全然関係ありませんが!
もう、飲めるだけおかわりしちゃいます!
おらぁ! 追加だ! 次持って来い!
そんな感じで、飲み会を満喫するわたしを狼さんたちはたくさんちやほやしてくれました。
「まさかあんな怪物を倒してしまうなんて……」
「すごいです、姐さん! 俺、これから一生姐さんに付いて行きます!」
「なに!? ずるいぞ! 俺も舎弟にしてください、姐さん!」
舎弟というのはよくわかりませんが、慕ってくれているみたいです。
「いいですよ。なりたいなら誰でもウェルカムです」
緊張から解放されてIQ3くらいしかないわたしは、上機嫌でジュースをおかわりします。
「しかし、さすが姐さんだ。こんな場においても、表情が普段とまったく変わらない」
「この領地を発展させるために次なる手を考えているんだろうな」
「さすがっす、姐さん……! クールでかっけえっす!」
ん?
無表情?
めちゃくちゃ楽しんでるのですけど。
まさか、とグラスに映った自分の顔を確認します。
「…………」
見事なまでに無表情でした。
相変わらず心の中と外の気温差がすごいです。
風邪ひいちゃいそうです。
これはこれで得してる部分もあるとは思いますが、でもやっぱりもう少し表情豊かになりたいですね。
クラリスみたいな子の方が、絶対みんな好印象だと思いますし。
やっぱり笑顔の練習しなきゃ、と頬の筋肉を指でひっぱるわたしでした。
ごめんなさい……。
ここで皆様に申し訳ないお知らせ。
この作品をここで打ち切りにしようと思っています。
理由は自分の中で今後の展開に納得いかない部分がでてきたからです。
続きを期待し、応援してくれた皆様には本当に申し訳ないです。
(すまぬ……)
でも、どんな状況でも前向きなアリアの姿は、落ち込んでいた作者に元気をくれました。
まだまだ未熟な作者ですが、一歩ずつ進んでいこうと思っていますので、見守っていただけるとうれしいです。
それでは、またね!




