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サイケデリック・ブレックファスト

作者: スフィンクスさん

コケコッコー



鶏の鳴き声で朝起きるというのはなんとも気持ちの良いことか


世間では感染症の影響により、外出禁止ときている。

買い出しには行けなくもないが、人との接触はできるだけ避けたい。


そんなわけで私は、少しばかり自給自足に近づくために

鶏を飼うことにした。


飼い方は幼稚園の頃、飼育係をやっていたことがあるのでその要領でやっている。

毎日卵を産んでくれるので、たいへん重宝している。


目覚めた私は、ベッドから這い出て、

鶏様の産んでくれた卵で目玉焼きを作る。


当然、目玉焼きだけでは足りない。

朝はシリアル派な私は、コーンフレークを皿に入れ、牛乳で満たす。


数年前起きた大震災の時も、店には買い物客で溢れ、

水や米などの飲料、食料が品切れの状態になっていた。

だが当時、私は発見したのだ。

シリアルは売り切れないようだと。牛乳もそうだ。


水も米も、電気やガスが止まってしまったら使い物にならない。

だけど、シリアルはそのままでも食える。

非常食としてもってこいなのだ。


あいにく、感染症なので電気もガスも止まりはしないが、

震災時に確立したシリアル最強説で、私はこの難局をシリアルで乗り切ろうとしている。


それに今は、鶏様も食料を恵んでくれる。

自給自足できるのがこれほどまでに最強だとは。


財政破綻だの国の借金だのいろいろありそうなものだが、

食料自給率さえ上げれば、怖いものなしなのではないのか。

以前ギリシアに旅行に行ったことがあるらしい友人がそう語っていた。

財政破綻しても、奴らは食料を自分たちで確保できる。

だから負ける気はしないのだと。


鶏だけじゃなく、そのうち牛も飼いたい気もする。

牛乳が自分で取れれば、より最強に磨きがかかるというもの。

飼育の仕方はまだわからないが。

ただでさえ、維持費が高くかかる東京での暮らし。

少しでも経費が抑えられる生活ができるのなら、それなりに重視されるのではないか。

いずれ「東京で牛飼うだ〜」が口癖になる時代が来るのじゃないのか。


そんなことを思いながら、朝飯を食う。

眠くなってきた。

私は二度寝することにしよう。


再び起きたら、今度は炒飯でも作ろうかな。

コレステロールをとりすぎないように十分注意しないといけないけどね。

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