安泰
「またかよ、、、」
この世界に来て2度目の目覚めだ。
しかし1度目とは違い、部屋はさほど
広くないがホテルのような綺麗な部屋だ。
まだヤツにやられた傷が痛んでいる。
犬の仮面の男に助けられていなかったら
本当に死んでいただろう。
「起きました?」
ベッドの横の椅子に座っていたショートカットの紺色の髪の女性に話しかけられた。
年齢はレイと余りはなれていないように見える。
「傷の止血はしたし、しばらく安静にしていれば大丈夫だと思いますよ」
少女はこちらの様子を伺うように
透き通った瞳で見てくる。
包帯は腕だけではなく身体全体に
巻き付けられている。
傷は腕だけではなかっただろう。
「あ、はい ありがとうございます。」
あの、僕をここに連れてきてくれた男の人は
何処にいますか?」
命を助けられたのだお礼を言わなくては。
「あぁ、カナイは外に出てていませんよ?」
カナイはおそらく犬の仮面の男だろう。
「そうですか、、、あなたはカナイさんの
お仲間ですか?」
「んー まぁ そうですね仲間です。名前はルカです」
ルカが丁寧に頭を下げる。
「僕の名前はレイです。」
レイも頭を下げる。
「カナイさんのお仲間はルカさん一人ですか?」
下から笑い声や話し声が聞こえる。おそらく仲間は彼女一人ではないだろう。
「いえ、まだ沢山いますよ、少しくらいなら動いても大丈夫そうなので一緒に行きます?」
「えぇ、是非」
「では行きましょう。」
レイはベッドから体を出し建物の下へ向かったー
まだ続きますよ!