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季節がめぐる中で 61

「叔父貴はなんか言ってたのか?」 

 要の言葉に一瞬言葉をためらう明石だが、それをさえぎるように吉田が口を開く。

「ああ、マリアの姐さんのご一行も休みをとらなきゃならなくなるってことでな。それの穴埋めの人員の帳尻あわせの会議だよ。まったくいつもぎりぎりにこう言う話を持ってくるから泣きを見るのはいつだって俺等だ」 

 そう言いながら着ぐるみをたたもうとするシャムに手を出してははたかれている吉田。

「マリアの姐御が休み?どっかでクーデターでも起こす予定でもあるのかね」 

 そう言って要は誠の真向かいの自分の席に座る。

「あっ!」 

 急に誠が叫んだ。

「驚かすんじゃねえよ。なんだ?」 

「クバルカ中佐に報告書の再提出を頼まれたんで……。ちょっと冷蔵庫に入りますね」 

 そう言って立ち上がる誠。

「ああ、終わったらこのディスクの内容にも目を通しておいてくれねえかな。先日の実験のデータが入ってる」 

 そう言って吉田が胸のポケットから小さなディスクを取り出す。

「はあ」 

「おい、行くぞ!」 

 吉田から渡されたチップを見つめる誠の背を叩いたのは要だった。

「そうだな、私にもその実験結果を確認する義務がある」 

 そう言ってドアを開いた要の後ろに続くカウラ。

「待ってくださいよ!」 

 いつの間にか二人に挟まれるようにして廊下に出た誠。そこからは隊長室から出てくるキムとエダの姿が見えた。

「おう、お二人さん。なんだ?婚約の報告でもしてたのか?」 

 ニヤニヤと笑いながらキムを見上げる要。

「仕事の話ですよ。出張任務」 

 そう言い切るキムにがっくりと肩を落とす要。

「つまんねえなあ。神前、そのディスク貸せよ」 

「部屋に入ってからにしろ」 

 要とカウラに連れ込まれるようにして、誠は冷蔵庫と呼ばれるコンピュータルームのセキュリティーを解除した。

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