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恋する想い

皆さん、

ヤンデレに目覚め始めます!!


どーか、気軽に見ていって下さい。

話しがそれてしまった。

今気になっているのは転校生の話しである。



「そういえば、転校生来るんだよね」


「あー、そんなこと言ってたっけ。ーーうちのクラスにくるらしいね」



頭を掻きながらの返答だ。

興味皆無である。

なので、興味ありげな感じで聞いてみた。



「女の子かな、男の子かな?ーー気になるよね!」



りさがそう言うと、何故か空気が重くなった。


ーーなぜ?



「へぇー、りさ気になんの?ーー転校生のこと」


「ま、まぁクラスメイトになるわけですし」



正直に言うと、由里はふぅん、と自嘲気味に笑った。





「うち以外の人に、興味もつんだ」





ん?興味??

声が小さくてよく聞き取れなかった。


ワンモアプリーズ。

と言いたいところだがやめた。

なんだか怖い感じがしたためだ。


私のこういう勘はよく当たるのだ。

さわらぬ神に祟りなし、である。



よーし、ここはなにも聞かなかった、ということにしよう!!


自分で自分の心を無理やり盛り上げるりさだった。



「ん?どうしたの?」



しばらく黙ったまんまだったりさを見て、由里が問うてきた。

それに、りさは首をふる。



「な、なんでもない」


「そう?」



そんなりさに、由里は不思議そうに首を捻った。





ーーーガラッ。

突然、教室の扉が開いた。





そこにいたのは、歳の割に若く見える、担任の高坂こうさか)先生であった。


先生を見ると、生徒たちは散り散りになって、各座席に着いた。

由里も「じゃあまた」とだけ言って、自分の席に着いた。





「えー、夏休みが明けたばかりで、皆夏休みボケがさめてないようだが・・・・」


「そーだよー。コウちゃん休みもっとちょうだい」



クラスのお調子者がだれて言う。

しかし、そこは慣れたもので高坂先生華麗にスルーである。



「えー、夏休みボケも早く直すように。メリハリが大切だ」


「ひどーい!コウちゃんスルー?」



「えー、ところでだが・・・」



はい、又してもスルー。

ありゃりゃ、お調子者君がいじけちゃいましたよ。


先生はそれすらもほって置いて、尚も続ける。



「うちのクラスに転校生が来る。今からその転校生を紹介するからな、静かにしろよ。

ーーー入っていいぞ」



先生がクラスの扉の方へと呼びかける。




そして、入ってきたのは・・・・・・・。




「今日からこのクラスの一員になります、藤堂 悠です。ーーよろしくお願いします」



そして、ニコッ。

その笑顔、エクセレーントっ。


って、そーじゃなーい!!!!





な、な、なんでいるのーーーー!!!



りさが驚愕に打ち震えていると、高坂先生が口を開いた。



「じゃあ、藤堂。お前は神木かみき)の後ろの席な」


「はい」



神木とは、りさの名字だ。


悠がゆっくりと歩いてくる。その顔には何故か笑みが刻まれていた。

明らかに、りさを見ている。



「おはよう。りさ」



通り際に悠が囁いた。


なんか、仕組まれたような気が・・・・。


気のせいだと信じたいりさである。


だって、こっちに戻ってきたばかりで、それも同じ学校だなんて。

確かに、私の家と悠の家は近いけれど、悠は頭がいいからもっと良いところに行けそうなのに。


驚きである。

決して、自分の学校がダメとは言わないが、なんせ全てにおいて並なのである、この学校は・・・。



「えー、じゃあ皆仲良くな。藤堂が困っていたら助けてやれよ。以上」



先生がそう言って教室を出て行くと、クラスの子たちは悠のまわりに集まりだした。



「藤堂って何処から転校してきたんだ?」

「藤堂君って、どこら辺に住んでるの?」

「趣味、趣味は?」

「藤堂は〇×レンジャーの中で誰が好き?俺はブラックだなぁ」



等など質問責めである。


けど、〇×レンジャーって。それ聞いてどうするの?


という質問もあったわけだが。



「皆待て待て。悠が困っているよ」



いつもの調子でりさが言うと、皆の視線が集まった。


あれ?視線が痛いぞ。

いたたたた。



「りさ!悠って!!藤堂君と知り合いなの?」


・・・・・・・・・。


しまったぁーー!!!



自分の小さい脳みそを嘆く。



「まぁ、幼なじみっていうか・・・・」


「幼なじみ!?」



とまぁ、その後洗いざらいはかされたりさである。




+++++++++++





あー、こうなることは分かってたんだけどなぁ。


クラスメイトに今日一日洗いざらい吐かされ、りさは疲れきっていた。



「りさ、どうしたの?元気ないね」



学校の帰り道。りさの隣で、ことの元凶が口を開く。その綺麗な顔が憎らしい。しかも、どうしたの?だと・・・。



「だ、誰のせいだと・・・」


「ん?なに、りさ大丈夫?」



本当に心配そうな顔である。


くっ・・・。ズルイぞ。そんな顔されたら何も言えないじゃないか!!



「何でもないーー」



そう言うと、りさはスピードをあげて歩きだした。



「ま、待って、りさ」



スピードを上げたりさに、悠も足速に追いつき、顔を覗き込んできた。



「もしかして、りさ怒ってる?」


「べ、別に・・・」



怒ってるわけじゃないけれど・・・。

なんだか、心にもやもやがーー。

なんなんだ??



「りさ、怒ってるよね?・・・・ねぇ、僕に悪いところがあるなら言って。すぐに直すからっ」


「いや、悪いところなんて・・・・・・」


「何でも言って?僕はりさの為なら何だって出来るから。本当だよ?


・・・・・りさに死ねって言われたら、僕は躊躇わず命を絶つことだってできる」


「・・・・えっ?」



聞こえた言葉に耳を疑う。


今、何て?空耳だよね?そんな死ぬだなんて。

きっと悠の冗談だっ。


そう思い込もうとするりさに、悠は優しく笑んだ。



「りさ、信じてないよね?ーーじゃあ、証明してみせようか」


「証・明ーー?」



りさは分からず、おうむ返しに尋ねた。

すると、悠は少し微笑み、ハサミを胸元から取り出す。




胸元から、ハサミ!?

持ち歩いているのか悠!

じゃなくてっ・・・・。



「ねぇ、りさ。このハサミじゃ例え首を切ったとしても簡単には死ねないかな?

ーーけれど、僕が苦しみながら死んだ方が、りさは僕を死なせた後悔で一杯になるよね?」



そう言って、悠は自分の首にハサミを近づける。



「や、やめて!!!」



りさは精一杯の力で、悠からハサミを取り上げた。



「バカなことしないで!

私は悠を嫌いになったりしないから!!」


「本当?」


「本当」


「じゃあ僕以外を好きにならないで」


「わかった」



・・・・・・・・って、ん?

好きにならないでって。

僕以外を。って、友達って意味だよね??


まぁ、いま下手なことを言うと大変なことになりそうなので黙っておく。



「本当?約束だよ?」


「え、あ・・・うん」



悠のキラキラな笑顔に圧されての頷きである。



「約束は守らないとね。もし、りさが約束破ったりしたら、



僕・・・・何するかわからないから」




「・・・・・・・・っ」



と、鳥肌が!!

な、なんか恐いぞ、悠くんっ。

昔は、こんなんだったっけ??




なんだか、悠がディープになっております。



どーでしたでしょうか?


ちょっとでも心に引っ掛かってくれたらいいな、と願っておりますっ。




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