傲慢の魔女
僕は今、サルムス王国の王都デルド付近の街に来ている。
「王都まであと少しだ」王都に着いたら隠密行動が増えるためこの街で少し休憩してから向かうことにした。
「いっぱい休めたしそろそろ行くかな」王都に向けて出発し始めた。
「さて、どこか隠れる場所は無いかな」探していると前方から男が近付いてきた。まだバレてはいないようだ。こっそり移動してその場をやり過ごす。
「レオニスみたいに僕にも権能があれば1つの街くらい簡単に落とせるんだけど、そんなに甘くないよな」そう考え事をしている時、どこからか声が聞こえた。
「あなたは、誰ですか?」
『私は傲慢の魔女』
「傲慢?」
『そう。そして魔女教の関係者でもある。それで、力はいる?』僕は力が欲しいと思った。普通なら、いきなり怪しい人に声をかけられたら逃げるだろう。だが、相手は僕より遥かに格上。それに、力が貰えるならなんだってするつもりで今まで生きてきたし、これからも力だけに頼るつもりは無い。
「欲しいです!力が欲しい」僕は強く願いながら言葉にした。
『なら、あなたは《虚飾》の使徒』
「僕が使徒。でも、なんで虚飾なのですか?」
『それは、あなたが枢要司教になれば分かるわ』
「なれるでしょうか」
『なれる。あと、特別な力を与えたわ』
「特別な力?」
『賢人候補よ』僕は魔女から魔女因子のことや様々なことを教えてもらった。
「魔女様、ありがとうこざいます。これでやっと恩人の役に立つことが出来そうです」喜んでくれたあと、魔女様はどこかにいってしまった。
「さて、権能も、手に入れたことだし隠れる必要ないよね?」僕は外に出た、見つかったら殺されるかもしれないのに。でも分かるのだ身体が権能の使い方を覚えているような感じがする。
外に出よう。自分に何かあったら大変だ。
一方、その頃。《怠惰》のガルベラ・タントは王都で指揮をしていた。
王国軍も抵抗しているし、1人1人が強すぎる。
「やはり、騎士団は別格だな」劣勢なのに笑っている。やはり枢要司教はおかしい人ばかりだ。
そう思いながら俺はこの人のことを見ていた。