【番外編】家令たちの沈黙(後)
いざアウロラ専任の家令選びとなると、ノヴァはホテルマンたちを見る目が辛くなった。
朝夕、アウロラとノヴァの食事の際は彼らも給仕に加わるのだが、この頃妙に彼らはやる気に満ちており、さりげなくアウロラへ有能アピールを忘れない。アウロラ専任の家令選びの件が関係しているのかとノヴァは勘ぐったが、彼らはただ単に『便利』さをアウロラへ示したいだけであった。
平日の朝、登校の支度を終えてコンドミニアムの部屋を出たアウロラとノヴァの視界にひとりの青年が目に入る。階段の踊り場に置かれた飾り棚の上に花瓶を置き、活けた花を丁寧に整えている。
アウロラは笑みを浮かべて、その青年に近づいていく。
「おはよう、ローレンス」
アウロラにローレンスと呼ばれた青年は、恭しく礼をし、述べる。
「おはようございます、プリンセス。本日も完璧な美しね」
「もう、口が上手いのだから」
アウロラは微苦笑する。これは恒例になっているふたりのやりとり。
「いつも素敵なお花をありがとう。今度はバラなのね……うん、いい香り」
「礼には及ばないわ、プリンセス。これが私の仕事よ」
ローレンスは柔らかく笑みを浮かべて答える。
金髪に碧眼と華があり、またそれに似合う容姿と佇まいを備えたホテルマンのローレンスはその『独特な口調』と雰囲気で主に女性客に人気を博していた。細かい気遣いとそつのない仕事ぶり、サイファーとしても手練れであり、将来の支配人候補である。
ホテル館内に飾り付けらている花の大半は彼が担当している。ふたりが暮らすコンドミニアムにも置かれ、アウロラは当初から彼の名前を覚えていたのだった。主張しすぎず、かといって場に埋もれるわけでもない…彼の花選びとアレンジメントはアウロラのメイドたちも一目置いている。
「あとでプリンセスのお部屋のお花も整えておくわ。安心して学校へ行ってらっしゃいな」
「ええ。あなたにお世話してもらうと、お花が喜んでいるのがわかるわ。よろしくね」
軽く手を振り、アウロラはローレンスから離れ、ノヴァのもとへ戻る。
ふたりが通り過ぎる手前で「おはようございます、サイオン」とローレンスは黙礼し、ノヴァも「おはよう」と短く答えてふたりはそのままホテルを出た。
アウロラは比較的ホテルマンたちの顔と名前を覚えている方だが、忌憚なく接しているのはローレンスひとりだった。女性を緊張させない術を身につけているからか、すんなりと相手の警戒を解き、懐に入り込むことができる。諜報活動のための潜入で、彼が落とせなかった女性はないというほどの実績を誇っていた。
その分野に関して、俺では到底ローレンスに敵わないだろうな。…とノヴァはしみじみと思うのだ。
登校の道すがらに話す。
「アウロラ、今日は俺がランチを作ったんだ。天気もよさそうだし、中庭で一緒に食べよう」
彼が携えているランチボックスの包みに、アウロラはぱっと目を輝かせた。
「まあ、ノヴァが作ってくれたの?!それは楽しみね!」
菓子作りだけではなく、料理の腕もメキメキと上がっているノヴァの手作りランチにアウロラは心を弾ませた。
そうして昼休み。
昼食のために中庭へ出たふたりは、木陰のベンチで食事をはじめる。
アウロラは細身なので一見少食に思われがちだが、存外よく食べる。しかし、魔法学校では当人もイメージを意識して少食を装っているためか、とかく夕方には空腹との戦いになっていた。校内での飲食は自由ではないので、どうにもならない時は口に飴を含んでしのいでいる。
見かねたノヴァは、彼女が気兼ねなく食事できるようにフランツに指示し、ランチボックスを持参するようになった。大半はホテルのシェフに任せているが、時にはノヴァ自身が腕を振るうこともある。
「…ノヴァ、このサンドイッチ、すごくおいしいわ…!これは照り焼きチキン……覚えててくれたのね!」
「それはよかった。照り焼きの鳥をパンに挟むっていう発想は俺にはないものだったけどな。意外と合うものなんだな」
「ふふ、そうでしょ?」
パンに挟んだらおいしい食材(調理品)について、アウロラはひとしきり彼に語ったことがある。それを覚えていてくれたのだ。
ノヴァの作ってくれたランチを堪能した後、アウロラは問いかける。
「ノヴァ、わたしに何か話したいことがあるのではない?」
「……あぁ…まあ、うん。…って、俺そんなにわかりやすい顔してたか」
「いいえ、あなたはいつも通りよ。ただちょっと…そんな気がしただけ」
「…気のせいじゃない、合ってるよ」
ノヴァは嘆息する。
アウロラの家令に相応しい男は誰だろうかとノヴァはひとりで何日かホテルマンたちを眺めて考えてみたが、答えは出なかった。個人的な感情から冷静な判断を下すことが難しく、自分が情けなくもなったが。
「実は、マスターから打診があったんだ。…いや、もう決定事項なんだが…これから俺がアウロラの傍から離れる事情が増えることを考慮して、アウロラに専任の家令をつけることになったんだ」
「わたしに、家令を?」
「それで人選は俺が任された」
「…そのことで頭を悩ませてたのね」
「あぁ。…ここはアウロラの意見を聞いておくべきだろうと思った。マスターもお前と相談して決めて構わないと言っていたし、アウロラの意思を尊重したい」
どう思う?とノヴァはアウロラを見つめる。
突然の話にアウロラは戸惑う気持ちもあるが、ふたりが大人に近づくにつれ、いつまでも一緒というわけにはいかない。お互いに、なすべきことは増えていくだろう。アウロラに家令がつくということは、ノヴァとの橋渡し役でもある。家令が側仕えしていても、彼女の生活が大きく変化するわけでもないなら、反対する要素はない。
「伯父様の提案に賛成だわ。あなたの負担が減る部分もあるだろうし。……でも、なんだかノヴァは納得していなさそうね」
苦笑するアウロラにノヴァは再度嘆息する。
「やっぱりわかりやすい顔してるんじゃないか」
「この件に関してはそうかも。あなたは何が不満なの?」
尋ねるアウロラにノヴァは胸にあるわだかまりを口にすることを一瞬ためらい、しかし諦めるように告げた。
「………アウロラが、俺以外の男を頼るのが…面白くない」
気まずげに目を逸らし、漏れたノヴァの本音にアウロラは破顔する。
「……まあ!ノヴァったら…!」
珍しく子供ように拗ねるノヴァをアウロラは口を押さえて笑う。
なぜか彼は自分の立場を危うく感じてしまっているのかもしれない。そんなわけはないのに。
「…おい、笑いすぎだろ…」
「だって、だってあなたがとても可愛らしいから」
「…か…可愛い…?!」
思わぬ評価にぎょっとしつつ、ノヴァは不貞腐れるように口を閉ざした。
「…ご、ごめんなさい…ノヴァ…怒らないで…?この可愛いはとても前向きな意味で…ほら、可愛いは正義よ?」
「そこは正義じゃない。…どんな意味だろうと、可愛いと言われて喜ぶ男はいないぞアウロラ」
「ええ、ええ。ごめんなさい、気をつけるわ。…でも、」
「?」
「わたしが一番に頼るのは、いつだってあなたよノヴァ。わたしの一番大切な人は、あなただから」
アウロラは肩を寄せてノヴァを覗き込む。
「たとえどれだけ物理的にわたしたちが離れていたとしても……そこは絶対に揺るがないわ。昔誓った通り。だから…心配しないで?」
囁くように告げて微笑む彼女に、ノヴァは顔を赤らめた。
「…アウロラ…」
こういう時、彼女には敵わないと思ってしまう。
胸のつっかえが完全に解消されたわけではないが否定的な気持ちは和らいだ。
「…俺の一番もアウロラだよ。それは揺るがない」
けれど、いつでも俺が彼女を守れるわけじゃない…。他人を信じて任せる頃合いなのだ。
「わたしたち両思いね」
茶化すアウロラにノヴァは曖昧に笑った。
アウロアは俺を家族として大切に思ってくれている。…でも俺は……そうじゃない。
互いの気持ちが本当に『両思い』ならよかった。
身勝手な欲望をまた深く胸に沈め、ノヴァは改めて問いかける。
「アウロラは、家令にしたいやつはいるか?」
「ノヴァはどう思っているの」
「俺は…成人しているベテラン勢のサイファーなら誰でも能力や忠誠心に遜色はないと思ってる。ただ、能力が抜けてるやつはそのまま現場に残っていた方がいいと思ってはいて…お前との相性もあるだろうし、考えるほどわからなくなる」
「あなたは真面目だから考えすぎてしまうのね。…そうね、あなたの言うように相性でいうなら…わたしはローレンスがいいと思うわ」
「…ローレンス?あの…ローレンスか?」
今朝方顔を合わせた女性言葉を操る男。
「…まあ、あいつならそつなくなんでもこなせるし…戦闘能力も申し分ない…ただ…」
「女性の扱いに長けてるところがネック?」
「………。正直に言えばそうだよ」
もう強がっても仕方がないと思ったのか、ノヴァは素直に頷いた。
「…大丈夫よノヴァ。あなたはきっと同性だから気づいていないかもしれないけど…」
「?何をだ?」
「うーん、これを言ったらきっとあなた反対するかもしれないから…内緒にしておきたいわ」
「……そこは秘密主義は駄目だろ」
「…駄目なの?…じゃあ、ちょっと耳をかして?他の人には言わないでね」
内緒話をするようにこそこそと耳打ちすると、ノヴァはあからさまに眉を寄せた。不可解さや困惑も加わっているかもしれない。
「……それでいいのか、お前は」
「ええ。だからこそ、わたしは安心できるのよ」
にっこり微笑むアウロラに、ノヴァはそういうものかと受け入れた。
その後ノヴァは彼女の意思に沿って、行動した。
ウィスタリアやヴィクターに決定事項を告げると、彼らはなぜか薄笑みを浮かべていた。
…まさか、既定路線だったのか?
そんな疑いを抱きつつも、支配人室に呼ばれたローレンスは彼らの前に立った。
「お呼びでしょうか、支配人」
「ローレンス本日付で貴様をホテル・サフィレットでの職務を解き、同時刻を持って我らが姫様…アウロラ様専任の家令に任ずる。任期は無期限。心して職務を全うせよ。以上」
前触れなく辞令を伝えられ、ローレンスは同席するウィスタリアやノヴァをちらりと見やる。彼らの表情に変化はない。
「謹んでお受けいたします。姫様の手足となり、心砕いてお仕え致します」
静かに頭を下げるローレンスに異論はないようであった。かといって、アウロラの家令に選ばれたという誉を得た者の顔でもない。
部屋を出ると、ローレンスはノヴァに問いかける。
「サイオン…いえ、若様。本当に私でよろしいの?」
辞令が下ったとはいえ、少年の意思を確認していない。
ノヴァは振り返り、告げる。
「あぁ、お前がいいんだ。ローレンス、お前を選んだのは最終的に俺の判断だが、アウロラの意思も少なからず介在している。俺はお前を信じてアウロラを任せる以上、アウロラの…俺の信頼を裏切った時はそれ相応の報いを受けてもらう。そのことをけして忘れるな」
強いノヴァの眼差しと言葉に、ローレンスは小さく息をつき、頭をさげる。
「肝に命じまして」
が、すぐに顔を上げるとローレンスは頷く。
「…ええ、そうよ若様。粗相をする犬はしっかり処罰しないとね。ウィスタリアなら、容赦無く犬を打ち付けるわ。あなたもその強さがあるか正直心配だったけれど…」
問題なさそうね、と笑う。
「……俺の前ではいいが、マスターを呼び捨てにするなよ。…元は従兄弟でもな」
「はぁーい」
ホテルマンとしても、サイファーとしても浮いている理由は、このいい加減さだった。
ウィスタリアとは同族で、彼らは従兄弟同士にあたるのだが彼らの生い立ちは明暗がはっきりと分かれたものであることは想像に難くない。
「では若様。お嬢様にご挨拶に伺いますわ」
「あぁ……その女言葉はどうにかならないのか」
「お嬢様はこれがお気に入りよ」
「……そうかよ」
「では」
黙礼するとローレンスは背を向けた。
これで本当によかったのか、ノヴァに疑問がないわけではなかったが。
コンドミニアムにローレンスがやってくると、アウロラはすぐに事情を察して微笑む。
「待ってたわ、ローレンス」
「改めまして…ローレンスでございます、お嬢様。本日よりお嬢様の家令を任じられました。これからはなんなりと、私にお申し付けくださいませ」
「ええ、ローレンスこれからよろしくね。…でも、いつも通り接して欲しいわ」
「…あらやっぱり?こっちの方がいいでしょ、プリンセス」
「ええ、しっくり来るわね。…早速だけれど、ローレンス、お茶をお願いできるかしら」
「喜んで」
ローレンスが無駄なくお茶の支度をし、アウロラに給仕する。
ふたりで話したいからとメイドたちを下がらせ、アウロラは問いかける。
「家令の件、本当は困惑していない?」
「いいえ別に。私たちはルベウスの猟犬。何故と疑問は抱かないわ。でもそうね…プリンセスの側仕えになったら、危険な現場からは遠ざかってしまうから、そこが残念だわ」
「それはごめんなさい。でも、最初にわたしがあなたを選んだ理由を伝えておくわね」
彼は一筋縄ではいかない。だから早々に襟懐を開いておくべきだだと判断した。
アウロラは手にしていたティーカップを元の位置に戻すとローレンスを見上げる。
「他の皆さんと違って、あなたは…サフィルスであることを…自分を冷めた目で見ている。そして、何よりわたしに興味がない。だから、あなたがいいと思ったの」
「………。あらまぁ」
偽りのない言葉にローレンスは薄笑みを浮かべる。
「あなたはプリンセスなんてわたしを呼んでいるけれど、それが揶揄だってこと気づいていたわ。でもだからこそ、あなたとは話しやすいと思ってたの。あなたは、あなただけはわたしを特別視していなかったから気取らずにいられたもの」
アウロラは微笑む。
「これからわたしを取り巻く状況は厳しくなるわ。だからわたしを甘やかす人ばかりを傍に置いていてはいけないの。冷静に、時には辛辣にわたしと接してくれる人でなければ。ノヴァとフランツのように。その点、あなたは適任でしょう?」
「プリンセスに『便利』と言われて喜んでるようなフランツと同格にしてほしくはないけれど……恐れ入ったわ、プリンセス。私はあなたを少々見くびっていたようね。もっとぼんやりしたお嬢様だと思ってたわ」
深層育ちのお姫様。
それまでのルベウスとはまるで異なる可憐な雰囲気にサイファーたちは戸惑い、同時に強い保護欲を抱いた。自分たちが姫様をお守りするのだという騎士の精神で団結している。サイファーがルベウスに傾倒するのは、己が出自の理不尽を直視しないためだ。親愛と忠誠とで、不都合や矛盾を塗りつぶす。こうして、揺るぎない猟犬は出来上がっていく。
ローレンスは違った。彼は直系一族に生まれ、才能にも恵まれたが容姿が『特徴的』でないという理由で両親から疎まれ、次第に存在しないものとして扱われた。一族で年の近いウィスタリアがアレクシアのフラテルに選出された頃、彼はサイファーに落とされた。恨んではいない。むしろ、あの息苦しい選民意識の一族から離れることができたことには感謝している。
だが、どれほど己を磨いても、危険な任務を成功させても何一つ心満たされることなく、虚しさばかりが募った。ウィスタリアにも、彼の敬愛する義姉にも忠誠は抱いていない。姉と弟の関係性さえ、くだらないと思う。
そして皮肉にも、従兄弟が溺愛する次代のルベウスのお守りを拝命したわけだが。
アウロラは存外ローレンスをよく見ていた。サフィルスとして欠陥品の自分を。
そんな虚無に満ちた男を傍に置こうというのだから、アウロラは主人としてなかなか見所があるのかもしれない。
ローレンスは冷笑を浮かべた。
「プリンセス、私が言うのもおかしいけれど、サフィルスの在り方は歪んでいるわ。とても、歪んでいる。あなたがそれを目にすることは稀かもしれないけれど、歪みの中にサイファーがあることを忘れないでちょうだい」
「ええ、教えて欲しいわ。これからもっと。ノヴァも伯父様も…わたしにはサフィルスの闇をお話してくれないから」
「それはそうよ。彼らはいつまでもあなたを汚れなき姫君にしておきたいのよ。まったく勝手よねぇ、男って」
せせら笑うローレンスは表情そのままでアウロラに告げる。
「心を入れ替えることはできないけれど、それでもあなたの犬としてお傍に仕えさせていただくわ。私の忠誠を勝ちとれるといいわねプリンセス?」
簡単に飼い慣らせるとは思わないでね、とその眼差しは告げていた。
「…まぁ!望むところよローレンス」
不敵な笑みを浮かべるアウロラを見つめ、存外したたかな精神を持つ主人の今後に期待する。
「では。これからは親しみを込めてローリーと呼んでくださいませ、マイプリンセス」
「ええ、ローリー」
こうしてアウロラは、心強い家令を得た。
※
ローレンスがアウロラの家令になったことは、ウィスタリアとヴィクターの思惑通りであった。
「満足かい、ヴィクター」
「はい。この度の姫様のご慧眼、お見事でございました」
「そうだろうとも。言っただろう、アウロラの方が彼をよく見ていると。ノヴァはまだ若い…アウロラのことになるとどうしても、私情をはさんでしまうからね」
支配人室で、ウィスタリアはヴィクターに語る。
「僕も、彼のことはずっと気になっていたよ。年が近い分、彼を弟のように思っていたけれど、当人はいつも不愉快そうにしていたけれどね。サイファーになったことは知らされていなかった。彼には才能があった。僕が歩めない、別の道を用意したいと思っていたのにね。間に合わなかったよ」
彼をサフィルスの軛から解き放つことはできなかった。
「自分の人生はもちろん、他人の人生もままならないものです、ウィスタリア様」
「そうだね。でもアウロラは彼にいい刺激を与えてくれると思うよ。逆も然りだ。僕や義兄上、ノヴァではどうしてもあの子を甘やかしがちになる。でも、彼…ローレンスは違うからね。僕らに足りない部分は彼が補ってくれるさ。ローレンスがアウロラの傍にいれば、外敵からの脅威は減る。僕は安心して外商に出かけられるよ」
「ええそうですよ、ウィスタリア様。遊びにばかり現を抜かしていないで、年若いサイオンに迷惑をかけないように仕事に集中してくださいませ。サフィルス・コランダム当主としての自覚が足りませぬぞ」
「……うーん…藪蛇だったな」
苦笑いを浮かべ肩をすくめるウィスタリアはかつての家令ヴィクターの諫言を懐かしく思うのだった。
アウロラの家令が決定したことは、ホテルマンたちに衝撃を持って伝わった。
彼女に『便利』だと認められたい欲望に目がくらみ本質を見失っていた彼らは、己が行動を省みて、ただただ沈黙するのみであった。
家令たちの沈黙/了
彼女に家令(執事)をつけようと思っていたのですが、なかなかタイミングがつかめずここでお話を差し込む結果となりましたが、ちょうどよかったんじゃないかなと。本編に入れる内容でもないと思いますし。
毛色が異なるキャラクターではありますが、化学反応として悪くないと思っています。
この世界に照り焼きチキンがあるんだな…と書きながら「へー…」って思いました(苦笑)。
次回は登場人物紹介のアップデート版を載せる予定です。




