鼻に歯が生えました。〔1〕
これは実話である。嘘みたいだが本当である。
私は寝る前に本を読むのが毎日の習慣だ。本離れが著しく進んでいるこのご時世、こんな習慣を持っている人は珍しいのかもしれない。悲しい。まぁ、本好きであろう皆さんにそんなことを言っても仕方がないので話に入るとする。
この日もいつものように布団に入って本を読んでいた。1日の終わり、平和なひと時を過ごす、、、はずだった。
「たらぁ〜〜」
そう。『本を読んでいるときに起こると嫌なことランキング』ダントツ1位の鼻血だ。私はうつぶせになって本を読むから、本が汚れるのはもちろんのこと、とっさに鼻を押さえた手、そしてシーツにも被害が及ぶのである。せっかく本の世界に浸っていたのに最悪な形で現実に戻された。別にエッチな本を読んでいたわけでもないし(ほんとに。)鼻をほじっていたわけでもない。別段、鼻血が出る体質でもないのにと不思議に思いながらも、ティッシュペーパーを鼻に詰め,鼻の真ん中あたりをつまむという、言わずと知れた処置を施した。そして鼻血は止まり、平和に本を読み続けたのだった。 と終わればよかったのだが。
「ん!?」
それは、鼻をつまむ私の左手の人差し指が、鼻の中にある硬いものを確かに感じた瞬間だった。左穴にはない硬いものが右穴の奥の方に存在している、という非左右対称な事実がとても気持ち悪かった。しかしその時の私には、鏡を見に洗面所まで行く気力もそして勇気もなく、鼻血が止まったと同時に眠りについた。
続きは2019年2月中旬までに投稿します!
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