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革命者の小道

作者: To-Marigi

それは炎天に輝く夜空のようであった。


一人の男が空を見上げ、こぶしを突き出し叫んでいた。


草木は震え、枝はしなり、土砂はその身を強張らせた。


男は立ち上がり歩んでいった。


一歩一歩、踏み均された道を己が再度踏み固めるかのように。


目指す先にはいくつもの丘が立ち並び、踏み固めるべき道を覆い隠していた。


男は手を伸ばし丘を崩した。


地はその土砂に覆いつくされ、新たな道を示した。


川はその土砂に埋め立てられ、新たな川を作った。


村々はその土砂と川で押し流され、逃げた人々は川沿いに新たな村を作った。


男はその上を歩いた。


地は再度踏み固められ、新たな道を強固にした。

草が生い茂り、木が根付き、森が生まれ、動物が住み着いた。


男はその上を歩いた。


潰された川は完全に埋め立てられ、二度とそこに流れることはなくなった。

窪地に水が流れ湖となり、魚が住み着き、人が住み着き、そこから海へつながった。


男はその上を歩いた。


村と村に道が通り、交易は以前よりも活発に騒々しくなった。

異なる村の異性が出会い、子が生まれ、子がまた孫を作り、そこはいつしか町となった。


男はそれを見てよしと言った。


それは炎天に輝く夜空のようであった。

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