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影雄譚  作者: 今日仰日ゞ
プロローグ
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プロローグ

プロローグ前


 英雄は、影雄になることが出来るが、影雄は、英雄になることは出来ない。

 何とかしても、何ともならない。


プロローグ

 僕は英雄にはなれない。

 英雄とは周りよりも優れた人、良い才能を持った人のことである。

 不可能なのだ。無理なのだ。

 僕が人、人間ならば冗談と言われてしまうだろう。

 僕が人、人間ではなかった場合、僕には同類がいない。

 周りがそもそも存在しないのだ。

 僕は英雄になりたい。

 なりたいとも。

 しかし僕は英雄としての人生を歩めない。

 正しくは英雄と呼ばれることがない。

 仮に僕が英雄であるとして、その僕には皆出会えないのだ。

 英雄、いや影雄。

 僕は影雄にしかなれない。

 

 僕は僕だ。

 表現として、それは正しいだろう。

 僕は僕。

 君は君。

 自分は自分。

 しかし、言い方を変えれば、僕は君であり、君は僕でもある。

 自分は僕でもあり、君でもあるわけである。

 じゃあ一体僕とは何だろう?

 こういう哲学的な事を考えるとキリがない。

 結果として、

 僕は僕だし君は君だし自分は自分。

 これが一番型にはまっているのではないだろうか?

 僕は『僕』。

 もしこれが哲学的なことじゃなかったとしたら、答えは果たしてあったのだろうか?

 表現次第であろう。

 

―何とかすれば何とかなる。何とかなるのは何とかした者だけだ―

これが僕のモットーだ。

 何もしなかったら、どうにもならない、どうにもならないから、何もしない。

 それはどちらが先なのだろうか?

 どうにもならないのであれば、何も、そんなに頑張る必要は無い、いいじゃないか。別に何とかなるんだから。

 そうして何ともならなかったのが、

 僕だ。

 どうにもならない。それは何もしないからであって、少し、ほんの少しだけでも何かすれば何とかなるのだ。

 やることに意味がある、って言うだろう?

 まぁ、これは僕に言わせれば本気で何かやって、それがあっさりと簡単に負けて終わってしまうことに、はっきりと意味があると言う自身は僕には無い。

 それでも、意味がなくても、やることに意味がなくても、どうしてもやらなければならない事は、やっぱりそれはやらなくてはならないのだ。

 何かをするのに理由が必ず必要という事はない。

 ただ、リスクが存在するということだけだ。

 何かするにはそれなりのリスクはあるのだ。

 それは覚悟しなければならない。

 それを超えて、何とかなるのだ。

 何とかするには、

 何とかしようと思い、

 何とかするリスクを把握し、

 何とかする覚悟をし、

 そして何とかする。

 残念ながら、何とかするためにはこのような過程が必要であり、何とかなるにはやはり、何もしないという選択肢は無い。

 何とかするのだ。

 何とか。


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