表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
堕天【 FREEDOM’S CROWN 】 ~生きる為、怪物と契約した男~  作者: イチジク浣腸
聖桜教団編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

45/68

蠱毒

会議を終えた大神璽王は、その足で「特区」へと向かった。

そこは、東京の外れにある廃墟地帯。

とあるクラウンに当てられた影響で変異し、法からも神からも見捨てられた**「異端者ヘレティクス」**たちが、互いを喰らい合う地獄の吹き溜まりだ。

崩れかけたビルの影から、複数の気配が大神を取り囲む。


「聖桜教団の白衣……。ハッ、笑わせるな。俺たちを『害虫』扱いして殺し回ってる連中が、何の用だ?自殺願望でもあるのか?」


闇に潜んでいたのは、この特区を支配する最強の「神契者」。 黒き甲殻を纏ったその巨躯は、まさに難攻不落の要塞。対峙する者を絶望させるに十分な威容を誇っていた。

───しかし、大神の瞳に恐怖の色は一切ない。

大神は無造作に、だが逃れようのない意志を込めて左手を掲げた。


「『跪け』」


薬指の指輪が、闇を焼き払うほど神々しい燐光を放ち、刹那、不気味な紫光へと変貌する。

次の瞬間、異端者のリーダーの全身が、異常なまでの筋収縮を起こす。 自慢の筋肉が牙を剥き、自らの骨格を粉砕する。制御不能の巨躯は、文字通り「叩き伏せられる」ように地面へと埋もれていった。


「ガ、アッ……!? なんだ、これ……!?」


「驚くことはありません。この指輪の効果は、君たちの体内の『クラウン因子』を介した神経系等への強制ジャックだ。脳が『殴れ』と命じても、私の指輪が『止まれ』と命じれば、君の身体は私に従う」


大神は動けない男の頭を靴で踏みつけ、周囲の異端者たちを冷たく見渡した。


「君たちは、今日から私の僕だ。公安と殺し合い、相打ちになって消えなさい。……『対消滅』。それが、ゴミである君たちに与えられた唯一の価値だ……と聖桜教団の奴らは言うだろうね。だが、安心してくれ。国を乗っ取った暁には君たちを解放しようじゃないか。」


涙を流しながらも、指輪の命令によって口角を吊り上げ、「歓迎の笑顔」を作らされる異端者たち。

大神の手によって、特区は静かな、狂気の軍隊へと変貌した。

大神は、支配した異端者たちを一列に並ばせ、冷徹な目で品定めをする。


「うーむ……君は使える。君も。君も」


指を指された数名の異端者が、操られるままに大神の元へと歩み寄る。

全身が炎に包まれた力を与えられた者。

影を自在に操る力を与えられた者。

金属を意のままに操る力を与えられた者。

特区の中でも、特に強力なクラウンと契約して力を得た者たちだ。

「君たちは、私と共に来なさい。もっと重要な仕事がある」

大神が命じる。

選ばれた異端者たちが、大神の後ろに並ぶ。

そして——

残された者たちを見渡す。


「君たちは、待機だ。....いや、一丁殺し合うんだ。

....害虫同士、食い合え。

生き残った強者は外の世界へ連れ出そうじゃないか。」


「……」


操られた異端者たちが、無言で頷く。

その瞬間、あたりは悲鳴と血飛沫で染まり始めた。

大神は、選抜した精鋭たちを引き連れ、特区を後にした。

その時——

特区の最深部から、地鳴りのような振動が響いた。

大神は、足を止める。


(……何だ、これは)


地面が揺れる。

廃ビルのガラスに亀裂が入り始める。

そして——

地の底から、何かが目覚めようとしていた。

大神は、その気配を感じ取り、冷たく笑った。


「なるほど……。まだ、こんなものが眠っていたのか……」


彼は、さらに歩みを速める。


「神は私に味方しているのか?ちょうどいい。彼を招待しよう。これは彼への『餞別』にしよう。ワンチャン殺せるね」


大神は、精鋭たちを連れて特区を完全に離脱した。

その背後で——

地の底から、低い咆哮が響いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
#異能バトル #グロ描写 #ダークファンタジー #現代ファンタジー #サスペンス #群像劇 #裏社会 #犠牲 #ヒーロー #アクション #グロ描写 #男主人公#サイコスリラー #宗教描写 #ローファンタジー #怪物#チート #国家 #戦争
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ