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37 軍議

遅れてすいません!!

年内は毎週木曜更新になりそうです(ブクマとコメントめちゃくちゃ励みになってます!!)

「これより、ファクトリアー城奪取に向けた軍議を行う」主が重々しく宣言する。軍議と言っても、あらかじめ決められた作戦の確認というような意義が強い。まあ、どちらにせよ下っ端の俺たちにとって意見を出すことは不可能だが。

「ランドルフ殿、作戦内容を読み上げていただけますか」決して微笑を絶やすことのないこの御仁はハンブルク・ナイト・タラス様だ。最近はお身体の加減があまり宜しくないと聞いているのだが、大丈夫だろうか。

「はい、ファクトリアー城はサリー軍の重要な拠点であり、城主はサリー家の兄弟筋に当たるオクタ・エルティン・ハスクが務めています。オクタは非常に民から慕われており、長期戦が予測されます」…改めて、非常にめんどくさいなこの城。

「ランドルフ殿、ここからは私が」ハンブルク様の親友、カリストロ・パリター・クロス様が引き継ぐ。

「先ほどランドルフ殿が読み上げた通り、この戦は如何に民の心を挫くかが肝要でございます。

故に、先発隊が商家を装い城の内外を問わず食料という食料を金に糸目をつけず買い占めます。奴らは近頃軍資金に困っているとのこと。必ずや食料を出すことでしょう。そして先発隊が帰還してから間髪を入れずに民家を燃やし、城に追い込みます。城は拒むわけにも行かず、食料は尽きてやがて立ち行かなくなる。

ー以上が、私の策でございます。」

まあ、勝つためには必要なのだろうが…金が足りるかが問題だな。もうどうにもならんが。

「先発隊はニコル殿とランドルフ殿、スチュアート殿にマター殿とラウル殿ですね。」ハンブルク様が言う。

「後発隊は先ほど配られた資料を見ていただきたい」

「では頼んだぞ、皆の衆」

「「「はっ!」」」

「本日の軍議はこれにて終了とする!」

てんでばらばらに皆思い思いの場所に移動する中、ハンブルク様がこちらに向かってくる。

「先発隊は皆集まっているようだね。少し話があるんだけれど、付いてきてほしいな」

◇◆◇◆◇◆

ハンブルク様についていき、俺たちは小さめの一室に入った。

「早速、現地での動きを確認するね。まず、君たちはこれを持って真っ先に城に入って何らかの取引をする。」

渡されたのは、先の戦で押収した剣だ。

「この剣はオクタが密かに自分のものにしたいという噂があってね。もちろん、君たちはたまたま見つけたという()()を貫いてほしい」

「…城の構造などの記録はいかがいたしますか」ハンブルク様はにこりと笑ってから、固い声で言う。

「それは別に覚えている範囲で構わないよ。僕なら城の地図なんてなくてもわかるしね。

それから、これは一貫して言えることだけれど絶対に目立つな。商人らしい普通の服を着て、値段の交渉はあっちに任せればいい。あとスチュアート殿、君はこれで髪を染めておくんだよ。」

渡された小瓶に入っている染料はおそらく…水を弾くやつか。頭が痛くなるから使いたくはないがまあ仕方がない。

「…正直、作戦は君たちにかかっているからね。くれぐれも油断しないでくれ。」

俺たちは顔を見合わせ、しっかりと頷いた。


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