13 結婚式
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結婚式当日となった。
「さあ、行こう。」旦那様はお美しい紺の燕尾服に白いフリルシャツでこちらに手を差し伸べる。
「はい。」エスコートされ、赤い絨毯の上をゆっくりと歩く。親族のみならずロバート様やランドルフ様まで来ている。
指輪を交換するとき、旦那様が手に口づけをしたものだから赤面したが。
「スチュアート、汝は妻レイチェルを安らかなるときも病めるときも愛することを誓うか」
「誓おう」
「レイチェル、汝は」
「誓いましょう」
「では、誓いのキスを」
お互いに赤面し合いながらも旦那様が私の腰へ、私が旦那様の首へ手をまわす。そして昨日とはまた違うキスをした。
……
結婚式が終わった後、私たちは宴会に呼ばれることになった。
「いやあスチュアート、お前ら似合いだなあ」そう言って酔っ払いながらいうのはロバート様だ。
「やめてください主」旦那様は恥ずかしさで顔を押さえている。可愛い。
「でも二人とも本当にお似合いね、おめでとう!」
「ありがとう、リリー」
「しかし、あんだけつっけんどんだったのにどうなったらこうなるんだよスチュアート。お前最初ひどかったよな」
「うるさい」
その時だった。
かすかに短剣が引き抜かれる音がすると同時に、深くフードをかぶった集団が旦那様に向け襲いかかった。
「!!」私は考えるより先に足で何人かを気絶させる。
「皆様方、ご注意を!」旦那様も氷刃を持ちながら臨戦状態だ。
こらえきれなくなったあちらから、一斉に押し寄せる。
とその時、どこからか矢がロレーヌ様めがけて飛ぶ。間に合わない。
「主!」咄嗟に庇った旦那様の頬に矢が掠った。
「…この程度、造作もない」そう言うが弱体化の矢であろうか、氷刃を持つ手が震えている。
私は覚悟を決め、レイピアに手をかけた。
「我が旦那様を傷つけた罪、償え!」
怒りで手にかけたレイピアは一瞬で蔦のようにしなやかながらも切れるようになる。
さっと薙ぎ払っただけで半数は死んでしまった。
今度は樫の木のように硬くなり、奴らの脳天をかち割る。奴らは怯えきって一向に攻撃しない。
「貴様らはその程度か!
あれほど果敢に攻め立てたのにたった女子一人に負けるとは!」思わずハハッと笑いが漏れる。
「おのれ!」
飛びかかった一人をレイピアで突き刺す。
そこから大木が伸び始めその身体を貫通させた。
鮮血が飛び散り、ドレスにかかる。ドレスは血で今にも染まりかけている。
「まだこの程度か、」全身に有り余る怒りをどうにかするすべを私は持っていなかった。
今日見たらブクマしてくれてる人がいました!!嬉しい!!




