第7話
セレーナは久しぶりに馬車にのる。この日は施設の労働者を募集することと、パトロンを見つける事を行う事になった。
「見つかるかしら?」
「労働者は見つかりそうですけど、パトロンはどうでしょうか?」
馬車の向かいに座ったレオは不安そうだった。
「パトロンのあてはあるの。」
「本当に?そんな奇特な人そうそういないと思いますが……」
「大丈夫よ!」
馬車がついた場所は公爵家の前だった。
「バートリー公爵は子供好きで有名なの。」
「へー。」
チャイムを鳴らすと使用人達に屋敷の中へと案内された。奥の部屋へと入るとそこには公爵家がいた。
「よくきてくださいました。アメリ嬢様。お話はお手紙で既に拝読いたしました。」
「ごきげんよう。話が早くて助かりますわ。」
「私としても子供達の幸せの手伝いをできるなら嬉しい限りです。是非パトロンになりたいと思います。」
「ありがとうございます。」
こうして公爵がパトロンになる事になった。公爵家から帰ろうとした時、奥の部屋から何かが聞こえた。
「………けて」
「?」
「どうかしたの?レオ?」
「何か聞こえませんか?」
「え?」
耳をすますと何か聞こえる。………けて………と。
不思議に思いながらもその日は屋敷へ帰った。
「よく帰ったな。それでどうだった?」
父の書斎に呼ばれた。
「それが、何やらへんなんですよ。」
「へん?」
「あ、いえ、パトロンの話は合意いたしました。」
「うむ、そうだろう。彼は本当に子供が好きらしいからな。」
「と、言うと?」
「使用人の小姓を何人も雇っているそうだ。」
「小姓、確かに使用人達は小さな子供が多かった気もします。」
「はあ、それにしても物騒な世の中になった。セレーナも気をつけるんだぞ。」
「?何がですか?」
「子供さらいだよ。」
「子供さらい?」
なんでも最近この辺の子供がよく誘拐されているらしい。犯人は未だに捕まっていないそうだ。
「レオ。」
「はい。お嬢様。」
「あれは、あの声は、想像したくないのですけど……」
「………僕もそうだと思います。」
「少し、調べる必要がありそうね。」




