鬼人
完全な見切り発車です。
ただ思い付いたものを書きなぐっただけです。
よろしくお願いします。
昔、それもはるか昔に人と鬼が戦っていた。
鬼は次第に姿形を人型から化け物に姿を変えて行き、知性を言葉を全てを失った。
知性を失った鬼は本能のまま動くので倒すのに苦戦はしなくなった。
しかし、何百年と経とうと鬼の数は減らず今も鬼を狩る日々が続いていた。
「おい、春人。目覚ましうるさい。早く起きて早番行けよ。」
寮の同部屋の同僚が二段ベッドの上から「はよいけ」と促す。
ここは、鬼を倒す滅鬼隊の兵舎。
俺は眠い目を擦りながら相棒の大剣を背負いまだ暗い外に出ていった。
「さむ…」
秋も終わりかけ冬が近づいている。
鬼は今では驚異とならなくなった現在、町の東西南北に1人ずつ滅鬼隊を配置して防衛にあたる。
多いときに鬼は6時間のうちに6-8体ほど。それも一体ずつしか来ないため櫓で監視している見張りから場所を聞き現場に行き倒して定位置に戻るという流れである。
数時間がたった
「今日は鬼が多いな…」
無線で他の方角の奴等にも指令が入りもちろん自分の元にも鬼の出現を多く知らせてくる。
「春人、東南方面から鬼だ。すぐに向かってくれ」
「了解した」
おいおい、今日だけで12体目だぞ。
鬼が近づいてくる場所に向かい大剣で一振りで薙ぎ払う。
「お前ら鬼の時代は終ったんだよ。おとなしく滅びやがれ!」
「君は面白いことを言うね。」
「誰だ!?」
気が付くと後ろの岩の上に見慣れない少年がいた。
「君は何をもってこの化け物を鬼と言っているんだ?」
俺が真っ二つにした鬼を指差し尋ねてくる。
「その化け物は俺らのように角がない。それ以外に理由はいるか?」
隊服のフードを脱ぎ角を見せる。
「!?お前、角がない?」
「やっぱりか。いつからそんな風になったのかは知らないが鬼というのはお前らみたいな角を持っている奴等の事を言うんだよ。お前も薄々気づいてたんじゃないか?」
「じ、じゃあ俺らが殺していたのは…」
「人間だよ。数百年前に鬼に姿を変えられたな。」
「じ、じゃあ俺達は…うっ…!」
「悪いな。もし生きてたらまた会おう。」
少年が俺の身体を刀で貫いていた。
「これから村を焼き払う。」
意識が遠退いてゆく。
目が覚めると村があるはずのそこには何もなかった。
お読み頂きありがとうございます。
今のところ続きを書くかわかりませんが機会がありましたらまたお願いします。
他の小説はなんちゃって百合小説を不定期に書いてます。