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アクアとお話



「そしたら、アリエス怒っちゃってぇ、もうホント面白いの!」

「意外だなぁ、アリエスさん私には敬語だからあまり怒らない人だと思ってた」

 お月見という行事を教えてからアクアさんはよく夜に来ては、ベランダで私と話すのが日課になりつつある。


「まぁ、普段は普通に話すし、会話もあまり途切れないよ。けど怒ると、機嫌は悪そうにするわ、会話もへーだけですぐに会話途切れるわ、目が合ってもすぐにそっぽ向くわで」

「へぇー、やっぱり普段温厚な人程怒ると怖いんだね」

「んー?あー、確かに、そうかも」

「アリエスさんの他にそういう人いるの?」

「いるよ、ピスキスとか、リブラとか」

「え!ピスキスさんはなんとなく分かってたけど、あのリブラさんが?」

「うん、ピスキスはまぁ、想像しただけで怖いから教えることは出来ないけど。リブラはまず無表情で、は?って聞いてくるね!で、そこから何も言わないかな。リブラには禁句があって、軽いねっていうとブチ切れる」

「…へ、へぇー、何で?軽いっていうと怒るの?」

「“軽い”だけじゃ駄目なんだよ!“軽いね”って言われるとブチ切れるの。リブラはね、俺らの中でも軽い方なんだ、体重が」

「た、体重?」

「うん、ほら、俺ら男も女もそれぞれ体型が違うじゃん?」

「体型が、違う?皆スラッとしてるじゃん」

「そうじゃないよ!子供体型とか大人体型ってあるでしょ?カンケルやゲミニ、スコルとかリコルとかもそうだな、それから俺もか、は子供体型。他の皆は大人体型なんだよ、知らなかった?」

 アクアに教えてもらってようやく理解した。

 確かに、カンケルさんやゲミニさんは背が低く、初見では小学校高学年ぐらいの子供かと思っていた。

 スコルさんやリコルさんも背が低い方ではあったのを思い出す。


「知らなかった…。でも、何でリブラさんは怒るの?」

「そうなるとリブラは大人体型って分かったでしょ?だからだよ」

 アクアさんに言われてもまだよく分からない。どうしてリブラさんが“軽いね”と言われただけでブチ切れるのか、分からずに首を傾げるとアクアさんは驚く。

「え?!分からない?!」

「うん」

「ん~、この事は俺から聞いたって言わないでね!」

「え、うん」

「“軽いね”っていうのは体型の事を言ってるわけで、リブラは体重が軽いんだよ。まぁ、リブラも大人体型で、それなりに肉は付いてるんだけどね?でも、他の大人体型のレオやタリウスの体重はリブラよりずっと上、筋肉も沢山付いてる、ね?」

「うん、そうだね、前にタリウスさんの筋肉触らせてもらったけど凄かったよ!」

「触ったの?!意外!…まぁ、やっと分かったでしょ?そのせいで、最近言ってるんだよ、筋肉もっと欲しいって」

「うん、でも、リブラさんはそのままの方が良いと思うなぁ。リブラさんに言っといて?リブラさんはそのままの方が良いよって」

「うん!了解!」


 アクアが帰る時に思い付いた事を言う。

「あ、アクア!もう一言リブラさんに伝言良い?」

「ん?うん」

「リブラさんのしたいようにしていいと思うけど、私としてはリブラさんに筋肉が付いてレオさんみたいになるのは嫌だし、格好いいことに結び付くとは限らないよ。って」

「アハハッ!了解!おやすみ!」

「おやすみ~」

 アクアは、私との会話が満足したように帰っていった。




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