僕が接客業になったわけ
電化製品って色々あって楽しい。
そして暮らしをより豊かにする。
最近は物価高でなかなか簡単には買えない。
そんな商品に携わる末端の人間の日記のようなお話です。
僕が家電業界に足を踏み入れたのは、高校を卒業してからのことだった。
当時、大阪の日本橋という場所には、家電量販店やら家電の専門店が所狭しと並ぶ「でんでんタウン」と呼ばれる電気街があった。
今では家電量販店は軒並み潰れ、専門店は専門店でも、家電ではなく、オタク専門店街という様相に変わっている。このことを決して嘆いているわけではなくて、こういう流行り廃りというものはどんなものにでもあるので、これは仕方ない。
ただ、でんでんタウンがあった当時はとても楽しかったような気はする。家電を買う時はここに行くぞ!というような感じ。まぁ人にもよると思うけども。色々な電気屋があり、色々な品揃え、お店の従業員も様々、そういう人達の説明を聞いたり、値段交渉をしたり、ちょっと隣の店も覗いてみよう、とか買い物をそれこそ、楽しむという感じだった。
そうそう、僕は接客業なんだけども。そもそも高卒で就職をした当初は接客・販売希望ではなかったのだ。
中学・高校時代、僕は漫画・アニメ・ゲームが大好きないわゆるオタクだった。高校に入るとそれに加えて音楽にもちょいハマりしたり、そのちょいハマりの中に、電子工作というものが加わった。
あまり馴染みがないかもしれないが、電気基盤を組み合わせて、コンデンサやら抵抗やらの電子部品を差し込み、はんだ付け(ハンダゴテという熱いやつでプシューと溶かして基盤に電子部品をくっつけるやつ)をして、工作をするのが、電子工作だ。
まぁそんな複雑なものではないが、ボイスチェンジャーや、電気ルーレット、電子キーボードなど、作ったりして遊んでいた。全然関係ないが、このボイスチェンジャーを使って妹とラジオドラマをカセットテープに吹き込んだりして遊んでいたこともあった。楽しかったなぁ…。
というわけで、電子工作が好きだったオタクの僕は、高校も工業高校の電子工業科というところへ入った。好きだったからというのと、大学進学はハナから考えず就職するつもりだったこともある。
電子工業科で電気のことを勉強するぞ!と意気込んだのはよかったのだが、はじめからまぁまぁいきなりつまづいた。周りの生徒がヤバすぎた。
周りのせいにするな、という感じだが、ヤンキーかオタクしかいないクラスにずっと過ごしていると、あ、僕もオタクだったんだけど、どうしても真面目にやる気がおきなくなる。
まぁそんなこんなで、僕の成績は年々悪くなっていき、卒業前くらいには中の下くらいだったと思う。まぁそんな学生時代のことはどうでもよくて、僕の就職先は大手家電メーカーではなく、その当時は中堅くらいの家電量販店だった。
僕が希望した部署は、メンテナンス及び工事・配送業務だった。なぜかというと、電化製品のメンテナンスや設置工事、そういうことをしたかったからだ。あとオタクで引きこもりがちな僕は、店舗での接客や販売なんて絶対に無理だと思ったからだ。
ただ、数ヶ月の研修の後に、配属された部署は…
店舗での接客・販売だった。
なんやかんやで知らん間に接客業。
オタクで引きこもりの僕に接客の仕事なんてできるのか。
次回からは店舗に配属されたあとの話になります。




