爆心地
『あれは……!?』
僕の視界に捉えられたもの。それは、透明な球状の<何か>に包まれた吉佐倉さん達が必死に抱き合って、お互いを守ろうとしてる姿だった。
さすがに現役軍人であるからかアリーネさんだけは周りの状況を見てたみたいだけど、それでもやっぱり、みほちゃんやシェリーちゃんやエレーンさんを守ろうとするみたいに庇う姿勢をとっていた。
それからどれだけの時間が過ぎたんだろう。
ほんの数十秒だった気もするし、何十分もかかったような気もするし、よく分からない時間が過ぎて、ようやく爆発のような衝撃波が収まってきたみたいだった。
それでも、ものすごい煙なのか土埃なのかが轟々と渦巻てて、何も見えない。
そして、その煙だか土埃だかがようやく収まってきたのは、こちらはそれこそはっきりと十分近くかかってからだったと思う。
「……!?」
ようやくそれも薄れてきた時、そこに広がっていた光景は、僕達がまったく見たこともないものだった。
『……な…あ…?』
元々もう喋れなくなってたけど、それでも『声も出ない』っていう状態だったと思う。なにしろ眼前にあったのは、コンクリートとアスファルトに覆われた見慣れたそれじゃなくて、何百メートルも先まで何一つ視界を遮るもののない、土がむき出しの荒れ果てた平野だったから。
本当に『何もない』んだ。家も、ビルも、何も。文明の痕跡と言えそうなものすらない、見渡す限りのただの平野。
よく見ると辛うじて、大きな建物の土台らしい跡がなくはないんだけど、そうだと言われなければすぐには気付かないかもしれない。
そのさらに向こう、もしかすると一キロくらい先までいったところでようやく、頑丈そうなビルの残骸っぽいものがいくつか見られる状態だった。
『これが、二百万倍に加速された僕達が動き回った結果……?』




