歓迎パーティー(七回連続)
こんな感じで、ユウカのここでの暮らしは順調そのものだった。そんなユウカの部屋のドアが、またノックされた。
「はい、どうぞ~」
ノックの仕方で誰が来たか分かってしまうので、気軽にそう応える。
「ユウカちゃ~ん、今いいかしら?」
そう言って入ってきたのは、二号室のマニュハルクァク・ングラニャーァハガ、マニだった。相変わらずどう見てもムッキムキの筋肉が激しく自己主張している男性にしか見えないのに、その声は間違いなく女性のもので、物腰もやはり女性っぽかった。これで子供も産んだことのある両性具有種なのだから、宇宙にはいろんな種族がいるものである。
「実はレンの部屋で歓迎パーティーしてるんだけど、一緒にどうかと思って」
レンとは、パートナーを見付けてここを出て行ったヘルミの代わりに三号室に入居したレンジェラニア・アルフォレニシスのことである。ここに入居して七日になるが、連日、歓迎パーティーが催されていたのだ。そして今日もそれは始まってしまって、マニがユウカを誘いに来たということだ。
自分の時はここまでじゃなかったのに、よくまあこんなに毎日続くものだとユウカは少し苦笑いしてしまっていた。
「レンが迷惑じゃなかったら、お邪魔しようかな」
ユウカがそう応えると、マニは、
「大丈夫大丈夫、レンのお誘いなんだから」
と笑った。そういう訳で、ユウカとガゼとメジェレナは、今度はレンのいる三号室へと移動したのだった。
「あ、ユウカちゃ~ん、いらっしゃ~い!」
ドアを開けると、ユウカの顔を見るなりレンが赤い顔をしてすっかり出来上がっている様子が見えた。ファンタジーに出てくるエルフのように尖った特徴的な耳も、先まで真っ赤だ。ここに来た時点では中学生で酒は今でも殆ど飲まないユウカと違って、元々種族の特徴として長命で既に成人していたレンは、酒が大好きなのだ。そしてこうして陽気に騒ぐのが好きだった。
その為、歓迎パーティーと称してこうして連日、アパートの住人が集まって飲めや歌えやになっているという訳だ。そこには、一号室のキリオとヌラッカだけでなく、六号室のクォ=ヨ=ムイの姿もあった。酒が飲めるというのでレンの歓迎パーティーには連日参加していたりもする。
そこに、ユウカ、ガゼ、メジェレナ、マニまで加わったのだから、部屋は一気に狭く感じられてしまった。だがそれを気にする者はいない。
「はぁ~い!、では改めて、第七回レン歓迎パーティー開始です、かんぱ~い!」
ユウカとガゼは炭酸のソフトドリンクだったが、明るく乾杯に応じた。以前のユウカはこういうのは苦手だったものの、今ではかなり慣れてきていたのであった。




