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それは、ある一部分以外は深淵のように暗い、この世の絶望を詰め込んだような場所にいた。
「…」
それは、光を放つ十字架に杭で磔にされていた。
「…ついに」
それは、苦しそうではあるが何故かとても嬉しそうにしていた。だが、それでいて悲しそうにもしていた。
「…今回は、強欲と誓約か」
それは、語る。
「…強欲は、誓約。誓約は、強欲。[情報の流出を確認。この発言は削除されました]さて、どうなるのかな」
それは、思う。そして──────
「嗚呼、嗚呼、嗚呼。なんで、なんでこんなにも──────」
「──────人は、愚かなんだろうね」
今も昔も、それは嗤う。嗤い続ける。いつか来るであろう、その日まで。
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それは、光に満ち、さらにこの世に有る限りの希望を詰め込んだような場所にいた。
「…」
それは、そんなところにいるにも関わらず、この世のすべてに絶望したかのような表情をしていた。
「…始まったか」
それは、嘆く。
「…本当に皮肉だよね。僕は[情報の流出を確認。この発言は削除されました]なんかじゃなく、[情報の流出を確認。この発言は削除されました]なのにこんなところにいて、その上あっちじゃ[情報の流出を確認。この発言は削除されました]扱いだよ」
それは、思う。
「…頼むから、気付いてくれ。もう、繰り返さないでくれ」
それは、語る。
「…強欲は、誓約。誓約は、強欲。[情報の流出を確認。この発言は削除されました]…頼むよ」
今も昔も、それは嗤わない。嗤うことが赦されない。いつか来るであろう、その日まで。
誰かの強欲の裏には、誰かの誓約がある。誰かの強欲の裏には、誰かの誓約がある。