詩 飴玉は石じゃない
飴玉は石じゃない
固いけど石じゃない
丈夫だけど石じゃない
綺麗だけど石じゃない
飴玉は石じゃない
だから宝石とかでもない
決して石じゃないんだから
ポシェットの中に入れないで
ポケットの中にも入れないで
宝物箱の中にも入れないで
暑いとこにいくと とけちゃうから
暑くなると とけちゃうから
とけると掃除が面倒だから
とけると食べられなくなっちゃうから
とけると虫が寄ってくるから
「だから私は、何度も言うわ」
――飴玉は石じゃない
「ストーリー」
シェルターにお菓子が持ち込まれたわ。
今日は飴玉がいっぱい。
外の人達が滅びちゃったから、誰も食べる人がいないってのは可哀そうだし。
私達がきちんと全部食べてあげなくちゃね。
え?嬉しそう?
べつ、べつに飴玉が好きだからそう言ってるとかじゃないのよ。