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動植物共同参画国会

 期末前の勉強会の日のテレビでの総理の記者会見 

『余の本日付会見は、憲法解釈の変更を知らせる為に開いた。では!内閣法政局での決定で人権の権利主体を、生物(動物・植物界の一部)と解釈する。法人については、人権のない存在と解釈する。以上だ!!』

 総理は動植物共同参画社会を基本に解釈するつもりらしい。僕も賛成だけどね。







 僕は、午前中の授業が終わるとすぐに、国会議事堂に行った。午後は保健体育だけだからね。しかも、初日だからという訳ではないけど、よしちゃんも秘書としてついて来てくれてる。そして、国会開幕となった。天皇陛下による開会式の後、特別委員会で今回の法案の趣旨説明をやることになった。

委員長「虹副大臣」

「私は自由生命党の幹事長で、動植物共同参画担当副大臣の虹一丸と申します。我が党の理想である動植物共同参画社会を実現する為に、民法、刑法、戸籍法、健康保険法、医師法及び関連法の改正をしたく存じます。」

 僕はそう言うと、用意された席に着いた。

 質疑が始まった。最初は、共産か~

委員長「大豆田君」

大豆田「民法に5界説を盛り込むらしいが、他の説との違いと優位性を教えていただきたい」

 あぁ、これに応えるんだね。

委員長「虹副大臣」

「他の説であるが、4界では対称が広く原生生物まで入るので、また、3界説でも、原核生物も入ってるので駄目です。2界については、菌も植物にしているために論外です。一方、6界については、権利能力以外のものを細かく分類しているために、民法には不向きです。」

委員長「大豆田君」

大豆田「では、誰の5界説ですか?」

 ホイタッカーとかを言っているんだろう……

委員長「虹副大臣」

「実は、それについては、余り気にしてはいません。5つの界があることが重要であり、細かいことについては考えない様にしてるというより、些細なことです。」

委員長「大豆田君」

大豆田「では、それはいいとしましょう。鉢植えの木とあるが、何種いるのか?」

委員長「虹副大臣」

「在来種で約7~800種程度ではないかと思われます。」

 まっ、1万はいるだろうけどね。世界では

 次は、公暗かな?

大豆田「では今日はこの辺で」

委員長「次は用賀君」

用賀「民法の改正の中で、質問する。法人が、人である場所から抜けているが何故か!?」

 あぁ、こんなこと!?

委員長「虹副大臣」

「私共の理念は、生物優先の社会を作ることですので、生物ではない法人に対して、自然人と同じ扱いをしたく無いからですよ!!」

 次は、自由資本党(以下資本)か~

用賀「い、以上で終わります!!」

委員長「鰰君」

鰰「何故に、民法を変える必要があるのか?」

 あぁ、簡単だよ

委員長「虹副大臣」

「明治以来、何も変わらない部分だけど、その結果、日本の価値観が失われているからです。この改正により、価値観を取り戻したらなと思う」


 更に3時間。

委員長「鰰君」

鰰「しかし、そんなことで変わるのか?」

委員長「虹副大臣」

「劇的には無理なんですが、3年以内には変わると思われる。」

鰰「で、では今日はこの辺で」

 やっと野党が終わった。次は、自由生命

委員長「虹君」

姉さん「竹は木に入るかどうか応えて下さい。」

委員長「虹副大臣」

「はい、竹は鉢植えに生えている限り、木の扱いをしたく存じます。」

姉さん「これで終わります。」

 次は、国民党のはず

委員長「永浜君」

永浜「我々の代表は大臣として、このことはわかっているので、質問することはありません(両院の議員を集めて説明をされた。議員は疑問点を無くされた)。」

 次は社会自由(以下、社会)だね

委員長「辻村君」

辻村「6界説で細かく分類されるのは5界説の何界であるか?」

 こんな簡単な質問?

委員長「虹副大臣」

「はい、原核生物界です」

委員長「辻村君」

辻村「確かに、動植物共同参画社会には関係無いところですねー。これで終わります。」


 初日の審議を終えて、家に帰ろうとした僕だけど……後からアナウンサーの声に呼び止められ、インタビューを受ける羽目になった。

「この度は、副大臣就任おめでとうございます。」

 ははは……どうしようか?

「ありがとうございます。この国会の間だけなんです。」

「ところで、国会デビューはいかがでしたか?」

 どう応えようかな?

「僕のような子供が出てもいいのかな?と、いう不思議な気持ちでした」

 こういうしかないんだけどね……

「そうでしたね、幼稚園児には苛酷でしたね。よしよし」

 失礼なこと言うな。僕はこういう顔をしているけど、高校生なんだからね

「あの~、幼稚園児ってこと訂正して下さい。これでも高校生なんだからね!!しかも、年齢15なんだから!!」

 まったく信じられないって顔をしているアナウンサーだけど、生徒手帳を見せるまで信じて貰えなかった……

 僕はやっと解放されて、家に帰って、御飯を食べて、寝ました。




翌日

 午前中、松平大臣は前日の答弁に沿った答弁をすることになった。

「豪徳寺君」

豪徳寺「昨日、虹副大臣は誰の5界説であるのか言明されなかったけど、本心か?」

「松平大臣」

「地上の生物であることで解ると思う」

「豪徳寺君」

「では、1980年代の説で間違いないか?」

「松平大臣」

「その様な認識で差し支え無い」

「豪徳寺君」

「『法人の権利の制限をする』と昨日の副大臣は言われたのだが、具体的内容を訊く」

「松平大臣」

「営利を追求する法人の権利は所有権のみとする方針だ」

「豪徳寺君」

「その様にする意味は?」

「松平大臣」

「生きている物の権利を最大限尊重するためである」


 今日の授業が終わって、国会議事堂に行き、審議を始めた。今日の審議の内容は、権利能力者たる動物種の設定だね。まずは、僕からですね。

委員長「虹副大臣」

「脊椎動物の中で決めたいと思いますが、いかがでしょうか?虫や、回虫等を権利能力者にしたくないでしょう?」

拍手(鳴り響く)

 おっ、いい反応だね。佐名木さんが挙手しています。

委員長「佐名木君」

佐名木「言いたいことはわかってきたが、動物界では、脊椎動物の種で決めたいということだね?」

 まあ、そうだけど

委員長「虹副大臣」

「相違ありません」

 イヌ、ネコは当然として、後、どの種を権利能力者にしようか?

委員長「四月一日君」

四月一日「ウサギはどうですか?」

 ウサギか~

委員長「厚狭君」

厚狭「カメはどうですか?」

 カメは……?

委員長「杉田君」

杉田「金魚はどうですか?」

 う~ん……

委員長「厚狭君」

厚狭「ハムスターはいかが?」

 ハムスター???ネズミ‼

委員長「虹副大臣」

「イヌ、ネコは当然です。ウサギもいいと思います。」

 カメは外来もいるので……魚は分からない。ハムスターやネズミの類はあり得ないと考えていると 後からよしちゃんのメモが渡された。何々、金魚は×。思いきって恒温動物に絞れ

 僕は挙手

委員長「虹副大臣」

「金魚は駄目ですよ。基本的に変温はあり得ないと思います。」

委員長「意見のある者」

野党「「「それでは、鳥はいいんですねー?」」」

委員長「虹副大臣」

「在来の範囲内にして下さいね!!」

 そして、納得して貰えて、採決。可決した。案には植物界では鉢植えの木(竹を含む)、動物界では、ネコ・イヌ・ウサギ・在来の鳥の一部の種としてある。まだ、衆議院の委員会通過しただけですよ。今日はこの辺で締めた。

 ちなみに、参議院では松平大臣が出席して審議をしているんだ。



3日目~

「豪徳寺君」

「昨日、副大臣は変温動物・草の類を権利能力者より外したのだが、何故か?」

「松平大臣」

「草本については、種類も多く、年齢も10歳を超えない。変温動物は、温度で動かなかったりするためである」


「豪徳寺君」

「なるほど」


 昼に刑法の改正案の審議に入った。(委員会だよ)民法改正案は本会議に送られたんだけど、すべての改正案が本会議に送られてから採決をする手筈になっているんだ。刑法改正案の内容は、生物に対する犯罪は重く、法人(営利)に対する犯罪は軽くという気持ちで作っています。何にでも例外はありますけど、法人に対する犯罪にもあります。ヒトに対する障害や暴行の伴う場合だけなんだけどね!

委員長「虹副大臣」

「現刑法の暴行~殺人を動植物に対するものとして定義したい。その際、殺人を殺生と変更する。動物については脊椎動物を客体、植物についてはコケを除く陸上植物を客体とする。ただし、生活に必要な場合(家族農業の収穫等)だけは罪に問われない。と、したいんですが……」

 これだけで党内は納得しています。野党は納得しないけどね!

委員長「永崎君」

永崎「なんか、民法より、暴行~殺人の客体の範囲が広いようだが?」

 やっぱり、そういう点は突いて来るよね。僕が説明をしようとした時!!

 卯月議員挙手

委員長「卯月君」

卯月「犯罪の客体が権利能力者より広いことが何か問題でも?」

 あれ?野党のはずの共産が与党のようなことをいう!?そんなことを考えていると後からメモが渡された……メモには[共産はゆ党だよ!!〕とあったのでヒソヒソと

(よしちゃん、ゆ党って何?)

(状況によって与党と野党の立場を使い分けてる党だよ)と囁き合って挙手しました。

委員長「虹副大臣」

「有り難うございます。共産党のおかげで、論議が楽になりそうです。」

 そういうと、共産党の方の顔が急にやさしくなったような、そんな気がした。僕は思う。何も民法の権利能力者と刑法の身体に対する犯罪の客体が同一である必要があるのかどうか。そういった疑問点があるから、こういう刑法の改正案にしているんだけどね!

永崎「なるほど……わかった!!卯月、貴様は与党に媚び売っているということが」

 なんのことだか?共産党と仲良くしたことは無いし、すり寄ってきた覚えも無いね!!

 僕は誤解させてるって思ったので挙手

委員長「虹副大臣」

「自分がいうのも変かもしれないけど、さっきの発言は与党内でも予想してなかった事であり、こちらも驚いています。ただ、会社に対する犯罪を人に対して、危害を加えない限り、器物損壊や窃盗にして下さいね!」


参議院では

「豪徳寺君」

「法人に対する罪の軽減を止める考えは?」

「松平大臣」

「営利の追求をする法人に対する罪はその様にすることはない」


 そして、納得して貰え、採決し可決するまでに一週間を要した。更に続く委員会で、戸籍法案の改正案を夏休み初日に審議開始になった。


次の日

 改正案の中身は種名を加えることだから、1日で片が付くだろう。さて、自分の発言は今日は少なそうですねー。正直、楽だ。

委員長「本日は戸籍法の改正案の論点を話し合う予定なのだが、まず、虹副大臣」

「動植物共同参画社会では種名を戸籍に表示することが重要になっている。」

これを追加できないとお話にならない気がする。

委員長「これに意見又は疑問点のある者は挙手を」

 沼津議員挙手

委員長「沼津君」

沼津「では、人もヒトと表示するのか?」

 まぁ、そういうことでしょうね。

委員長「虹副大臣」

「はい、勿論。亜種や変種、系統種(品種の意味)も必要があるなら表示します。」

委員長「宝塚君」

宝塚「登記とどう違うのか?」

委員長「原中君」

原中「そんなことも解らないの?物としてなら登記だが、生物を物と視ていないんだから、本質的に違うよね!!」

 与党と野党の立場のずれが本格化していることに理解して貰える、と思う。

 野党の中でも共産と資本、公暗でも違うけどね!与党内は立場を一致させているんだ。次に医師法改正案と健康保険法改正案の審議に入った。



 戸籍法改正案が、委員会を通過したことはいうまでもない。

 医師法改正案では、獣医と樹木医の民法で権利能力者とした者の医師を医学部で専用課程を設けて育成することや医師免許を専用に作ることを盛り込んでいるんだ。

 健康保険法改正案では、この際、ヒトの健康保険を一本化して新たに、動植物健康保険を創設し、5年以内のヒトの健康保険との一本化することを盛り込んだよ。

委員長「麻守君」

麻守「医師免許について、獣医と樹木医は既に免許制度があるが?」

委員長「虹副大臣」

「はい、勿論ですが、動植物共同参画社会では、人間の家族としての鉢植え樹木とペットに対する医師免許が必要であると考えます。加えて、特に樹木医に関しては、竹の開花病のような通常の生理現象を病にしていたり、逆に病なのに、病にしてなかったり(虎斑竹:病原→chaetosphaeriafusispora)ということがある(経済的価値のため)から、こういうことは鉢植えには不適当なことですのでよろしくお願いいたします」

委員長「漆君」

漆「健康保険の一本化だが、出来るのか?」

委員長「虹副大臣」

「はい、出来る出来ないを言っている場合じゃないし、やらなきゃいけないのではないでしょうか」

 まったく……公暗も資本も何を言っているんだ?与党内では常識的なことだし、共産でもしない質問ばかりするのか?

委員長「辻村君」

辻村「なぜ、ヒトの健康保険の一本化と家族動植物健康保険との一本化に5年も間があるのか?」

 これは、有意義な質問だね。

委員長「虹副大臣」

「それは準備をする時間が必要不可欠ですし、5年というのは、二段階の一本化の間に馴れる時間と周知の期間を設けるためです」

委員長「辻村君」

辻村「なるほど。よくわかりました」

 なんとかわかってくれたみたい。与党内の質問はこれだから楽チン。こんな調子だけだといいのに。まぁ、こういうことって少ないんだよね~。そして、採決の時、自生・社会・国民・共産の賛成多数により、委員会を通過した。

 後は本会議だけだね。

参議院では

戸籍法

「浪江君」

「人間をホモサピエンスと記載するとの話であるが?」

「松平大臣」

「正に、生物を平等に見ている証拠である」



医師法

「奈田崎君」

「医学部で育てると6年後に最初の新制度の医師を待つのだが?」

「松平大臣」

「それまでは樹木医補を医学部に迎えて研修をさせる」


健康保険法

「奈良君」

「診療報酬はホモサピエンスの健康保険と違うのか?」

「松平大臣」

「ホモサピエンスと同様の点数となる」

 やっとすべての法案が出揃った。民法、刑法、戸籍法、医師法、健康保険法の各改正案である。そして、関連法案が本会議にかけられた。

 衆議院は僕、参議院は松平大臣の役割分担でここまでこぎつけた。参議院は明日本会議(予定)での採決です。今日の採決の時間だ。

 採決は、自生(自由生命)、社会、国民の賛成多数により衆議院を通過して(共産には反対に加わった)、明日の参議院の採決により成立を待つだけになった。採決後、食堂でごはんを食べて、僕は、休みに入った。



 そして翌日、参議院本会議

「松平大臣」

「委員会で議論をしたので本会議では一括成立をさせていただきたく存じます」

与党「意義なし」

 採決され、可決。はれて改正法案が成立したんだった。参議院の付帯として、農薬取締法・薬事法で医薬品で感染症の治療を出来るようになったら農薬使用禁止、農作物は感染症でワクチン接種を出来るようになり、農産物に効果的であり、人間に悪い影響なしと判れば農薬を禁止することとなった。そして、臨時国会は閉幕した。僕の副大臣も終わった~。やっと解放された。

法改正(関連法)

農薬取締法・薬事法等

関連法成立

報道法人法・言論(出版)法人法等

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