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電脳高専

作者: Koshi

「電脳高専」


1.登場人物

伊集院渡(わたる)主人公 電脳高専に編入してきた

運動能力に長けていて,転入前は剣道で全国大会優勝経験がある

立花薫(かおる) 主人公のクラスメイト

武田亮(りょう)主人公のクラスメイトちょっと馬鹿

天王寺学生会の会長

副会長

学生会役員1

伊集院創司(そうじ)渡の父電脳高専の開発者 数年前に亡くなっている


先生(教員プログラムType203)

クラスメイト

モブ1

モブ2


2.背景

廊下や体育館に見えるような壁、バトルフィールド


3.小道具

闘いに使う武器(ビームサーベルみたいな)


(幕内には教室(背景,机とか)が用意されている)

(渡が手紙を読んでいる)

渡まさか本当に電脳世界の学校に行く日が来るとな.えーと,これに学生証をスキャンしてと

あとはこれで寝るだけで登校できるのか.よし

(効果音)

渡ここが電脳高専か.服も現実世界と変わらないんだな.

先生渡君ようこそ電脳高専へ.私は教員プログラムType203です.

渡先生はみんなプログラムとは聞いてたが本当なんだな.しかし、本物の人間そっくりだ.

先生開発者様のおかげです.さあ,ホームルームが始まります.行きましょう.

渡開発者のおかげ、、か.

―――↑幕前

~~教室~~

―――↓学生役の人はイスを持って入る

先生今日はみなさんに新しい転入生を紹介したいと思います.

亮珍しいな.転入生なんて.

モブ可愛い女の子だったらいいよな

亮だよなー

亮,モブあははははは

薫ちょっとー転入生になに期待してんのよ

先生はいはい,みなさん静かに.それでは入ってきて

(渡入ってくる)

亮なーんだ,男かよ.先生,はじめから言ってくれよー

薫勝手に舞い上がったのはあんたたちでしょ.

先生じゃあ転入生に自己紹介してもらいます,皆さん聞いてください

渡今日からここでお世話になります.伊集院渡です.よろしくお願いします.

先生では、あそこの空いている席に座ってください.

(渡,座る)

先生では,今日のホームルームはこれで終わりです.1限の授業を始めます.

暗転チャイム

クラスメイト起立,礼

ガヤガヤ

渡終わった終わったー

薫渡君,学校の案内は先生にしてもらった?

渡いや,時間もなかったし、してもらってないな.

薫よければ私が案内しようか?ちょうど次の授業,休講みたいだし.

渡ありがとう.ええっと・・・

薫あ,まだ自己紹介してなかった.私はクラス委員の立花薫.みんなからは薫ってよばれているわ.

渡それじゃあ薫,お願いしていいか?

薫任せて!じゃあ早速行きましょ.

=====シーン1ここまで

(暗転,幕が閉じる)

~もう一度教室~渡と亮が歩いて入ってくる

薫どう?よく使う教室は一通り見たと思うけど場所覚えられそう?

渡流石にすぐには覚えられなさそうだな・・・

薫心配しないで、私もすぐには覚えられなかったけど,こっちの生活に慣れれば自然と覚えていくわ.

渡そうだよな

薫そうだ、電脳高専に来たからには教えておかなきゃいけないことがもう一つあったわ.

渡え?なんだよ?

薫まあ、ついてきて、百聞は一見にしかずよ

(幕を閉じて背景交換その間幕前で↓)

薫今から見に行くのは、future fast fightっていうの。

渡future fast fight?

薫みんなはF3って呼んでる電脳世界の学校ではかなり有名なスポーツだけど

普通の学校からの転入生なら知らなくても無理はないわね。

渡なんで電脳世界でスポーツなんてやるんだ?

薫もともとは、電脳世界のユーザの体力維持に作られたものなの。それが、発展して今ではスポーツとして広まっているわ。

うちの学校も文武両道を目指しているから、F3の成績にも力を入れているのよ。

渡そうなのか。結局のところどんなスポーツなんだ

薫電脳世界だからこそ出来る、剣や銃などを使ったアクションバトルよ。

渡・・・結構激しいスポーツなんだな。


舞台袖から亮の叫び声(うわあああああ的な))

薫この声は・・・亮!?

渡え?亮って・・・

薫渡君を勝手に女だと期待してたやつよ.とにかく急ぎましょ.

=====シーン2ここまで


幕開く闘技場

(亮,役員1の前に倒れている)


役員1これでとどめだ.

(会長登場)

会長そこらへんにしておけ

役員1か,会長!?

(渡と薫,亮にかけよる)

役員1しかし,こいつまたもや学生会の邪魔を・・・許してはおけません

会長私の命令に従えないのか?

役員1いえ,失礼しました.(亮を見て)会長の命令だ.今日は特別に見逃してやる.

亮くそっ

副会長しかし本当にいいのですか,会長?彼は以前も学生会に対して反抗するような行動を起こしており,データベースによれば,すでに要注意人物と指定されています

会長ふん,たかが十数人しかいない反抗組織にどうこうされるほど学生会は貧弱な組織ではない.それにわれわれはそんな下のもののことばかり考えている人間にかまっている余裕はないはずだ

役員1確かに、その通りですね

会長それにしばらくしたらこいつらの今やっていることも無意味になる。

亮どういうことだ.

会長君のような裏切り者に話す義理はない。とにかく我々はこの電脳高専にかつての輝きを取り戻すべく日々の活動にとりくんでいるのだよ.

副会長会長,そろそろ役員会議が・・・

会長おっと,もうそんな時間か.では急ぐとしよう.

亮おい,ちょっと待て.さっきの話は結局どういう意味なんだよ.

会長は亮を無視


(会長、副会長、役員が去る)


渡おい,大丈夫か?

亮ああ,なんとか(立ち上がる)

薫亮,あんたまた学生会に戦いを挑んだの?

亮だってよ!

薫だってじゃない!いくら学生会のやり方が間違っているからって,何も考えずに突っ込んでもどうしようもないじゃない

亮そんなこといったってよ!

渡なあ、一つ聞いていいか?さっきの学生会って普通の高校でいう生徒会みたいなものだよな?それになんではむかっているんだ?

薫今の うちの学生会は普通の学生会とはまるで違う組織なのよ。

渡どうゆうことだ?

亮電脳高専学生会は発足当初はお前の言うとおり高校で言うところのただの生徒会と同じような存在だったんだ.

しかし、あることをきっかけに学生会は莫大な権力を持つようになった。それが電脳高専開発者の伊集院博士の死だ。

渡開発者の伊集院博士?伊集院、そうじのことか?

薫彼が開発にかけた並外れた熱意によって、今やこの電脳高専は他の電脳の教育機関とは桁違いの設備を誇っているわ。けど、彼の熱意は一つだけ禍根を残してしまったの。

渡禍根?

薫それは人手不足よ。彼の熱意に周りの人間がついていけなかったの。

その結果博士は最終的に開発、管理のほぼすべてを担っていたそうよ.

亮そんな風に完成した高専が落ち着き始めたときに突如降ってわいた博士の死。

その騒ぎで学生会は権力を得ることになったんだ。

渡そんな事情があったのか。でも学生が権力を持つってのはさすがに、、、

薫もちろん最初は反対されたそうよ。でも、仮運営させてみると学生会による管理はとてもいい成果を残したそうで、その後さらに権力を得ていったみたい。実際に学生会の働きによって学校が楽しくなり授業に真面目に取り組めたという声も大きかったそうよ。

亮でもここ数年の学生会は、、、特に今年の学生会は横暴が過ぎる。やつらは勉強やF3のテストの基準を急に引き上げて、その上基準をクリアできない学生や刃向う学生に対して厳しい罰を加えてるんだ。

渡それが納得できないから反抗活動をし続けてるってわけか。

亮そうだ!だから俺は学生会をやめてまでレジスタンスと活動してるんだ!

薫そしてひたすらに負け続けて罰を山積みにしてるのよ.バカよね

亮うるせえ.とにかく今言った通りこの学校にいる以上F3は必須だ。そうだ渡,お前も今やってみるか?

渡正直、見ているときからやってみたくてうずうずしてたんだ!

亮そりゃいい!今すぐやるとするか!

====シーン3ここまで

亮まずは、f3に使う武器を選ぶんだ。俺はこの剣をお勧めするけどな。

渡お、SFみたでかっこいいな.あれ、銃もあるのか、これはどうなんだ?

亮あーダメダメ、このf3じゃタイマンで銃なんて使えねーよ?

渡え、なんでだ?

亮離れてると剣で防がれちゃうし、そもそも銃の連射速度がひくすぎる.

それにもし近づかれたら銃なんかじゃ絶対に防御できないぜ?

渡そりゃまた酷いな

亮複数戦ならまだ使いようはあるんだけどな

渡じゃあ、やっぱり剣にしとくか。

亮で,ルールだけど,どの武器でも3回相手に攻撃を当てたら勝ち、例外として頭は1発KOだ。あとは何で

もアリだ。ま、体で覚えた方が早いか.

(亮と渡のバトル)

亮つ,強い。お前、本当にf3をやるのは初めてなんだよな?

渡ああ初めてだよ.でもなんでだろうな?あ、もしかして現実世界で剣道をやってたのが関係してるのか?

薫それでも初めてやって亮を倒すなんて!いったいどれほどの実力だったの?

渡じまんじゃないが、剣道は子供のころからやっていてな。全国大会で優勝したこともあるんだ。

薫す、すごいわね。初めてであれほど強いのも肯けるわ。

亮こいつとなら、、、こいつとなら会長とも戦えるかもしれない!

渡おい、何を言っているんだ?

薫ちょっと亮、あんたそんないきなり、、

亮頼む!学生会への反抗にお前も加わってくれないか?お前みたいなやつをレジスタンスは待ってたんだ!

すこしの間

渡いいぜ。

亮ま、まじか?!ほんとに入ってくれるのか?

薫うそ、本気?こいつの味方につけば学生会を敵に回すのよ!

渡けど実際悪いのは学生会のやつらなんだろ?ならそんなにおかしいことじゃ無いんじゃないのか

薫普通は罰を恐れて協力なんてしないわ。ほんとにいいの?

亮渡、男に二言はないよな?な?

渡ああいいぜ、そういうの見て見ぬふりしたくないんだ。

亮おっしゃあ、俺たちがF3で会長に勝てば話を聞かないわけにいかないからな。

渡今日はもう遅いから帰るけど、明日またレジスタンスについて説明してくれよ。

亮分かった。また明日な。

渡だけ舞台を去る

薫あんたの誘いを一回で受けるなんてね。あんな人初めて見たわ。

亮確かにちょっと変わってるやつだよな

薫彼もあなたには言われたくないと思うけどね(嘆息)

(,幕が閉じる,背景交換)

====シーン4ここまで

副会会長、今回のF3テストの赤点ラインの引き上げを行ってから、ひと月たちますが、おもうような成果が得られません。

やはり、一度改革の見直しを行った方がよいのでは?

会長ああ、それについてだが。全校の学力、F3の能力を一気に引き上げる案を考えた。

副会それは、どうのような?

会長まあ、これを見てくれ、

副会こ、これは、、、いくら会長の案でもこのような案、議会を通りません

会長ならばどうする副会長。このまま我らの高専が衰退するのをだまって眺めているか?

副会そ、それは

会長かつてこの電脳高専はF3で素晴らしい成績を残し、学力面でもたぐいまれなる能力を誇っていた。それがいまはどうだ?学生の学力は下降の一途、F3大会も入賞すらできんではないか。そして、その対策のための罰則等を講じれば反抗組織なるものまで生まれる始末。ほかに手はないのだ!

副会長確かにそうではありますが

会長ならば学生会役員としてやるほかあるまい。協力してくれるか。

副会長会長、、、、、わかりました。わが身を切る思いですがやりましょう。


会長目障りなのは元役員の亮率いる反抗組織だが、奴らも私が何とかしよう。

副会では、私はこの案の施行に向けて書類の準備に取り掛かりますね。

(暗転,幕が開く)

薫渡くん,電脳世界二日目だけどどう?

渡電脳世界にいるのって意外と疲れるものなんだな。ログアウトしてから驚いたよ。

亮まあ、はじめはそうだな。でも慣れてくれば長時間いても全くつかれなくなるぜ。

渡そうなのか。ところで昨日の思いついたんだが、F3はもともとユーザーの体力維持のために作られたんだろ。なら電脳と現実、両方でトレーニングすればもっと強くなれんじゃないか.亮,ちょっと試してみないか?

亮なるほど!考えたこともなかったな.放課後やってみるか。


(暗転,渡が走ってくる)

亮お,おーい待ってくれえ.ちょっと休憩しようぜ.な?

渡おい,まだ全然走ってないぞ.さすがに電脳世界に長くいすぎて体が弱ってるんじゃないか?

亮そ,そうかも

渡なら余計にトレーニングする必要があるな.まだまだ行くぞ.

亮え?休憩は・・・ま,待ってくれー

====シーン5ここまで

(暗転)



(幕前で薫にスポットライト)(時間なかったら音とって流す)

薫それから二人は毎日現実世界でのトレーニングと電脳世界でのf3の練習に励んだみたい.最初はすぐに音を上げていた亮もだんだん慣れて,レジスタンスの面々とともに練習するようになっていったのよね。でもそんなある日だったの。


(幕が開く,教室背景,亮とクラスメイトが教室にいる)

モブこれはやばいよ!どうしよう!

(渡,亮が入ってくる)

亮おはよう、おまえら、そんなにあわててどうしたんだ?

モブどうしたもこうしたもねえよ亮.会長のメールみてないのか?

亮メール?ああ起きてからまだチェックしてなかったな.

渡俺も見てないな.

薫私も.

(携帯を取り出す)

薫なになに?全校のみなさんおはようございます.

(おはようございますから会長がしゃべり始める.薫とハモるイメージ)

電脳高専学生会会長の天王寺です.昨今,学力やF3の成績の低迷してきています.学生会は成績不良の学生に対し再三の警告を促しましたが、それでもなお、必要な改善が見られない学生が多々います。よって我々学生会は学力およびF3が赤点ラインを大きく下回っている学生を一か月後に退学とします。

亮まさかこの前,会長が話そうとしていたやつってのは・・・くそっ

(亮,イスを蹴る)

渡亮、会長のところへ行こう。

亮おうよ。今動かなかったら、取り返しのつかない犠牲が出ちまう。レジスタンス引き連れていくしかねえぜ!

薫ちょっと待ちなさい亮。

亮薫、いくらお前が止めても今日は行かせてもらうぜ。

薫とめないわよ。ただ私もついていく。だいたいあんた、私がとめても聞いたためしないじゃない。

亮そうだったな。それじゃいっちょ会長さまのところへ乗り込むとするか!

====シーン6ここまで

(暗転,背景をフィールドへ)


副会長会長レジスタンスが学生会室まえまで押し寄せています。

会長やはりか、君たちやつらを抑えてくれないか?

副会長 役員お任せください!

会長ただし、リーダーの亮と他数名はとおしてやれ

副会長何か考えがおありなのですね。分かりました。では行ってまいります。


ちょっとして渡、亮、薫登場。


亮会長!

(亮,登場)

会長ああ君か.来ると思っていたよ。

(渡,薫登場)

会長どうした?レジスタンスの新入りでも引き連れて抗議でもしに来たつもりか?少し遅くなってしまったが先日の件については先ほどメールで送らせてもらった通りだよ.

薫会長,なんでここまで・・・

会長何故かって?書いた通りだよ.この電脳高専には腐った学生が多すぎる.本来ここは優秀な学生たちのみがいるべき場所だ.ふさわしくない学生は切り捨てほかないんだ!

薫だからって,そんないきなり退学になんて本当に許されると思ってるの?

会長許されるに決まってるだろ!開発者の伊集院博士が亡くなってから我々学生会は管理者権限を預かっている.つまり,この電脳高専を良き方向に導くという使命を我々は背負っているのだよ.

亮本当にこうすることがこの学校をよくすると思ってるのか?

会長当然だ.君も知っているだろう.わが校の成績低迷については。管理権を引き継いだわれわれがこれを回復させずに誰が学校をただすというのだ。学校の栄誉ための犠牲ならば亡くなった伊集院博士もお許しになるだろうよ。

渡そんなはずはない!

会長君に何がわかる!

渡この電脳高専の開発者,いや俺の父親,伊集院創司はそんなことは望んでいないといっているんだ!

亮え?

会長なに?貴様が伊集院の息子だと??我が校のデータベースにそのような情報は存在してなかったぞ!

渡当然だ.この学校のデータベースを親父が最初につくったときに俺と親父との関係は一切書かせないようにした.

薫なんでそんなことを・・・

渡親父は今でこそ電脳高専を完成させて称賛されるようにはなった.でも,本当に開発期間は長くてそれまでは全く結果の出せない無能な科学者ってことで近所や学校でも有名だったんだ.

薫伊集院博士にもそんな時期が・・・

渡それで俺も自然と学校で「無能科学者の息子」ってことで馬鹿にされて,おやじを信じきれなかった俺は奴らを言い返せなくて。学校も休みがちになってたんだ。

====シーン7ここまで

(ここから回想シーン,着信音)

渡もしもし

創司もしもし,ああ渡か.どうだ?今日は学校行ったか?

渡・・・・行ってない

創司ダメだぞー.ちゃんと学校行かなきゃ.

渡いいよ学校なんて。それより,明日はとうとう剣道の全国大会だよ。父さんもこの日は来てくれるんだよね?

創司そのことなんだが。すまん、渡,今回も開発会議で帰れそうにないんだ.

渡、、、父さん今回は来れるって言ったよね

そうじすまない。父さんも本当は行きたいんだが。

渡もういいよ!そんなウソばっか行ってさ。どうせ僕より開発のほうが大事なんだろ!

創司そんなことはない!それにこれに入学すれば渡だって学校に行けるように、、、

渡そしたら、今度は七光りって言われるんだろ。

創司そ、それは。

渡もう、父さんなんて大っ嫌いだ!ほんとなんで俺は父さんみたいなやつの息子なんだろうな!!

創司渡・・・

渡もう話すことないから.切るよ

====シーン8ここまで

(暗転,回想シーン終わり)

薫そんなことがあったなんて

会長昔話はそこらへんにしてもらおうか.君があの伊集院博士の息子だと聞いたときは少し驚いたが,結局君は博士のことを何一つ理解できなかったのではないか。

渡違う!俺はおやじが死んでからやっとわかったんだ。

会長いや君は何もわかっていない電脳高専も伊集院博士のこともなにひとつな!

薫あんた!!どうしてそんなひどいことが言えるの?

亮渡!こんなやつ説得しようとしたって無駄だ。会長、俺とF3で勝負しろ。そして俺が勝ったら学生会が行ってきた無茶な改革をすべて元に戻せ!

会長そう言ってくると思っていたよ。君の誘いに乗ってあげてもいい。ただし!貴様が負けた場合はレジスタンスを解体し貴様は退学しろ! まあしかし、普通にやったら一瞬で決着がついてつまらんからな。渡君だったか?君も一緒にかかってこい。

渡くそ、こうするしかないのか!

亮覚悟決めろ渡!行くぞ!


(渡と亮,会長のバトル)


(亮と渡が下手側に飛ばされる)

亮このままじゃ勝てない・・・

渡亮,あれをやるぞ

亮あれか,任せろ


(会長倒す)



会長ま、まさか、この私が!

亮俺たちの勝ちだ。約束を守ってもらうぞ。

会長しかし,それでは・・・それではこの学校は・・・

渡会長,確かにこの学校は優秀な人材を育成するための学校だ.しかし、おやじがこの学校の理念として第一に掲げてたものはそれじゃないんだ

会長嘘だ、、そんな、そんなはずはない・・・

渡嘘じゃない!あのときバカな俺は理解できなかったがおやじは確かに言ってたんだ!

回想

渡もう話すことないから.切るよ

創司待ってくれ!

渡なんだよ!!

創司確かに今,俺の開発ではまだほかの学校機関と本質的に大きな違いはない.だがこの開発だけは命に代えてでもやりとげなければいけないんだ.

渡わかんないよ,父さん.なんでそんな開発にすべてを注げるんだよ

創司電脳高専プロジェクトは他の電脳の学校とは異なる優れた設備や教育方針によって今、学生が自ら学びたくなるような学校をめざしていた。しかし、今のプロジェクトでは学生を優秀な人材に作り上げるためにならなんでもするような学校になってしまう。俺が正さねばならないんだ。

渡なんでだよ。優秀な人材がいればいいんじゃないかよ!

そうじだめなんだ。俺が目指す学校はそんな形でできていいものじゃじゃないんだ。(声大きく)

渡父さん、、、

そうじいまは分からなくてもいい。

長電話させてすまなかったな。大会、がんばれよ。

・・

(電話を切る音,回想終わり)

会長そんなことが、、、

渡会長!今のあんたは学校全体の栄誉に気を配るあまり学生をルールで縛って、この学校が本来目指すべきかたちを壊している!

会長俺は、学生自らが望んでいろんなことに熱意をかける。そんな当たり前のことを、忘れていたのか。

渡そうだ.学生会だって本来それためを支えるための組織であったんじゃないのか。

会長そう、、、だった。私は、私は今まで何を、うう、うわあああああ(会長が崩れ落ちる)

====シーン10ここまで

(暗転)(無理なら音のみ)

薫今回の騒動の責任を取るといって天王寺会長は学生会長を辞任したわ.

薫彼のことを批判,糾弾する人,「今までの責任をすべてとるなら退学しろ」という人まで出てきたの.

薫けど渡や亮を主とするレジスタンス面々が会長という優秀な人材が辞めることもまた学校のためにはならないと触れ回ったおかげで何とか話は終息したわ.

薫そしてそんな騒ぎがひと段落したある日。



(元会長(天王寺)がたっていて,と亮,渡,薫が逆方向から歩いてくる)

渡こんにちは。会長。

亮よう。会長。

薫こんにちは。

天王寺渡君、わざわざ来てくれてありがとう。

ただ、私はもう会長ではない.今は副会長である彼女が代理として会長になっている.

亮なんだよ。俺達は無視かよ。

天王寺君達を読んだ覚えはないんでね。なぜいるんだい?

亮なにぃ?

渡まあ、亮、落着け。それで話ってなんなんですか?

天王寺話というか、頼みごと、なのだけれどね。私が会長を辞任しばらくたったが、学生会は私が辞任後に生まれた一つの問題を解決できずにいるんだ。

渡問題?なんなんです?

天王寺学生会長の後任だ。

亮後任?副会長が会長になるんじゃねえのか?

天王寺彼女、彼女は私を止められなかったことに責任を感じて、後任を決め次第自分も学生会役員を辞任するといっているのだよ。

薫そんなことが

天王寺それで学生会の中でも次の会長に誰がなるか全く決まっていなくてな。学生会外から新たな立候補を募ろうかという案も出ているんだ。それを、私は思ったんだこの学校の理念を最も深く知る君こそ学生会長にふさわしいと

渡俺が!?

天王寺ああ君だ、、、、、頼む!君が学生会長になってはくれないか?私は君のような人間に学生会長になってもらいたいんだ!

渡だが、転入して日が浅い俺がいきなり学生会長に立候補したってほかの人間が認めないだろ。

天王寺そんなことはない!君はこの学校にいた期間こそ短いが、この学校のあるべき姿は君は僕らよりもっと昔から知っている。

そんなきみなら学生会も納得するはずだ。

亮渡。やってみたらどうだ。俺もお前は適任だと思うぜ。

薫私も

渡分かった。俺は学生会長に立候補する。でも、それに当たって会長あんたに一つ条件がある。

天王寺なんだ?

渡俺が学生会長になったら、あんたには副会長になってもらう。俺はおやじからこの学校の理念について教わりはしたが、学生会の業務についてはさっぱりだ。あんたの助けがいる。

天王寺しかし、私はすでに失敗している。そのような人間がまた役員になるなんてゆるされるのか?

渡会長。あんたの学校よくしようとする気持ちは誰より強い。ただ、今回はそれが裏目に出ただけなんだ。だからあの時の間違いをみとめたいまのあんたも学校をよくするために必要な存在なんだ。

天王寺分かった。しかし、やるからには全力でサポートさせてもらうからな。覚悟しろよ。

渡お手柔らかに。頼むぜ。

亮いや、親友が会長とは鼻が高いぜ。がんばれよ。

渡なにいってんだ。まだ選挙もしてないのに。それに俺が学生会になったら、お前にも手伝ってもらうぜ。

亮まあ、さっき俺もお前を推薦したしな、しょうがねえ、てつだってやるよ!

薫亮を学生会いれたら変な無茶しかねないし私もついてく必要があるわね。

渡ああ、頼む。みんなでこの学校をよくしていくぞ。

みんなおー

====シーン11ここまで

END


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