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俺、巻き込まれます。

久々の投稿です。お待たせ致しました。

今回はかなり短いです。

-16話 俺、巻き込まれます。-



叩かれた扉。


家の中は沈黙が走る。


コンコン。


再び叩かれる扉。

先ほどにもまして強く音が鳴る。


「・・・シュウ、何・・・?」

肩を抱きながら扉に眉をひそめるミル。

「分からない・・・。ただ、面識はあるはずだ」

我が家を知っているという事は少なからず会話はしているだろう。また、我が家に出向くとなると初対面という可能性もパーセンテージを減らすだろうと予測される。


「・・・開けるぞ」


木製で銅で作られたドアノブが取り付けてある扉をギギギと言わせながらゆっくりと開ける。


    ✝    ✝    ✝    ✝


ギギギと言わせながらゆっくりと開ける。

「たた、大変なんだ!助けてくれぇ!」

戦闘イベまっしぐらテンプレ上等句を威勢よく発したのは

「・・・俺、お前嫌い」

闘技場で散々俺を馬鹿にした男性アナウンサーだった。

そしてゆっくりと扉を閉める。


・・・。


「ミル、飯食おうぜ」

どん!どどどんどん!

ガチャ。

「おいうるさいぞ。ここは人が住んでんだよ。ストレス発散ならよそでやってくれ」

「ちち、ちがう!そうじゃないんだ!助けてくれ!」

「助けてほしいのは俺らのほうだっての」

主にごろつきからの安全保障。いのちだいじに。とくぎつかうな。

「はぁ、身構えて損したぞ。で、何の用だよ」

「あ、あぁ。それなんだが・・・」



「ふざけんな。そっちの不祥事はそっちで片付けろ」

話を聞くと、闘技場に輸送中だった危険指定ファントム、クロトプリズム・テラリプトンの凍結が解け、暴走を始めたそうだ。・・・この近所で。

「そうは言っても、あんな鉄の塊のデカブツ、どうにも・・・」

「なんでお前たちでできないものが俺にできると思ったし!?」

テラリプトンはゴーレムの上位互換のようなもので、でかくてでかい。ゴーレムのタイプはゴーレム。しかしテラリプトンのタイプはマシンなのだ。つまり魔法攻撃には弱いが、中級魔法までは無効化するという厄介なスキルを持っている。上級魔法なんてものはこの街で持ってる者などいるわけもない。

加えて鉄のように硬い半透明の何かで覆われている為、物理攻撃が通るとは考え辛い。


即ちこの街に限っては『無敵』なのだ。


そんな化け物を俺にやっつけろとか言ってんだけど馬鹿なのコイツ?

「頼む!このままではこの街が滅びてしまう!救ってくれ!」

「いやいや、物理攻撃効かない、中級以下の魔法も効かない、即死ビーム撃ってくる化け物とか無理だから!」

「シュウ」

先程から俺の右後ろに隠れていたミルが、つんつんと人差し指で肩をつついてくる。

「ん、どうした?」

「セインに頼んだら?」

「・・・」

「・・・」


「「なるほど」」


・・・俺が納得するのはまだいいが、お前に納得されるのはむかつくんだけど。


「マジかよ」

外に出ると郵便受けに手紙が入っており、読んでみるとセインからで、王都に帰るということが書いてあった。

「・・・俺に倒す義務なんてないからな」

「そこをなんとか!」

「そもそもそんなヤツ闘技場にもっていこうとするのが悪いんだろうが!」

「そこをなんとか!」

「実質的に俺何も関わってないだろが!」

「そ・こ・を・な・ん・と・か!」

「嫌だよなんで毎回毎回厄介ごとに巻き込まれないといけないんだよ!」

神様は俺をいじめると決めたようです。

乞うご期待。

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