懺悔
其処に見得るは、もうひとりの私。
矮小な私を、どんな重いで、損なにも高みから見下げるのか。
不敵な面持ち、自由を手にした様な、そういった心持ちか。
よくよく視ろ、私に群がる、好奇に満ちた大衆の目を。
よくよく視ろ、貴様に群がる、闇の底より沸いでし妖達を。
嘲笑う顔、顔、顔、顔、顔、顔、顔。
それが厭で、解放への路を選んだのは確か。
招き入れたのは妖達の優しい言葉、愚直に其れに従った。
事は一瞬で済んだ。
必要だったのは勇ましさとは程遠い、憂気。
欲しかったのは、翼。
解放と同時に手にした、貴様との邂逅。
紅色に沈み、多くの痛みと、怒りと、後悔と轢き換えに。
逆さまの大地に包まれ、嗚呼、これが望んだ筈の懐柔とは。
もうお別れの様だ、底に見得る私よ。
刹那ではあったが、悪くなかった、そんな出会いであった。
だからもう、そんな高い処から堕とさないデクレ、
それじゃあ、そんな答えを呉れタラ、悲哀でしカナクナル。
晴天ノ空二、数多二刻ム、後悔ノ雨。
akro