サクラノクニと流留華の秘密
サクラノクニは、三・四日ぐらいの周期で気候変動が激しく変化する。そのせいで木々は緩やかに生長し、花が美しく咲き乱れると有名な地方である。
一帯に自生する植物から発せられる特殊な霧は辺り一面を桜色にぼかしてしまう。その姿は見物らしい。
それが、オレの知っているサクラノクニの設定だった。
「遅かったか」
白い幹はやせ細り、その先で助けを求めるように伸びる枝は乾燥しきっていた。
触れれば難なく折れてしまう。
草花は元気なく地面に被さり、変な水気を残したまま茶色く変色していた。
これは、観光名所として許されない。
見ろ、流留華の顔を。
使命を感じながらもちょっとでも楽しみにしていたサクラノクニへの訪問を台無しにされたと表情が語っている。
その姿、無表情。
結構端正な作りをしていたはずの顔のパーツが、なんかずいぶんとシンプルになった気がする。
「悔しいっていうより、期待はずれだって顔してるぞ」
「な、なにいってるのよ」
慌てて顔を手で覆う。
「べつに、サクラノクニの風景が期待はずれだなんてそんな失礼なこと考えているはず無いわ」
声が大きかったのか、街の人が虚ろな目を流留華に向ける。彼らもこの状況を気にしているんだろう。これ以上余計な事は言うべきじゃなさそうだ。
それにオレは別に景色の事なんて指定したつもりはないのだが。
「期待に応えられなくて、すまないねお嬢さん」
ぬぼっと現れた虚ろな目のおじさん。その顔に生気はないが重要な仕事でもあるのだろう営業スマイルを浮かべている。
「わ、私そんなつもりじゃ」
「いいですよ、落胆もわかります。我々としてもお客様をお迎えするなら色とりどりの生命力あふれる花でお迎えしたかった」
今はこれしかありませんがと綺麗な紙にくるまれたくたびれた茶色い茎と葉っぱを渡された。これはいらない。なんか茎の一部がデロっとしてる。触りたくもない。むしろ包装紙だけでいい。
ありがとうと引きつりを隠した笑顔で社交辞令をかますお嬢様。さすが、田舎の中流階級は違うんですね。他人への気遣いご苦労様です。
「ところで旦那、ここが変わったのはいつぐらいからだ?その前に変な男が来たりしなかったか?」
ムライムキについての手がかりが手に入らないかと、猫背がちの虚ろな男に声を掛けた。
被害にあった後なら、オレ達は何もできない。被害に対する救済とかそういう旅のつもりはない。
「変わった時期ですか?さあ覚えてませんよ。だんだん育てた花が弱っていっていろいろ策を巡らしましたが腐敗は止まらなくて。ありとあらゆる手を尽くしたつもりなんですが……あまりにも苦しくて、一瞬だったのか数週間経ったのか、時間の感覚すらおかしくなってしまいました」
怪しい男については、観光にはよそ者しか来ませんので全て同じに見えます等とほざいている。
ここまで頼りにならないとは、思ってもみなかった。
育てた花への愛情と報われなかった事への憎悪。そして救えなかった事への謝罪。全てオレには興味がないが、猫背の男は先ほどまでどこ見ているのかわからなかった目に涙をためて語り出す。
焦点の定まっていない様に見えていた目は、そこら辺に漂う花の妖精達に向いていたのかもしれん。
ちょっと、いや、かなり理解が及ばない。
流留華は必死に励まそうと根気よく話を聞いている。話というか、後悔だったのがだんだん愚痴になって、さらになぜかお説教になっている。
もう流留華引きはがして帰ろうかな。
翔真は流留華の隣で真剣な顔をしている。たぶん旦那の話は聞いていない。だってその目線は流留華の抱く茶色い草束にしか向いてない。あのデロデロが流留華を汚さないように見張ってるのかな。ご苦労なこった。
しかし、ムライムキと完全に顔を合わせないのは初めてだ。
テルヒノクニでは一応すれ違ったときに顔を見せたし、ツクミノクニでは敵わなかったとはいえ対峙した。
今度は完全に仕事を終えそのまま他の場所へ行ってしまった。
向こうに対抗者認定してもらえてないのか。せっかく流留華の前に出てで格好良く対峙したっていうのに。
クソ、オレが。オレこそが主人公だぞ。
改めて街を見る。
街と呼ぶよりここは田舎村の方がふさわしい。
粗末な作りの柵がぐるっと村を囲んでいる。一応外から隙間もそこそこに板を立てかけて作られたものだ。その外にも中にも花畑、だったんだろうか、耕された土がこんもりと茶色い何かを乗せながら列をなしている。
春が奪われたというのは、こういう事なんだろうか。
それでも懲りずに、鍬とスコップ、あらゆる農機具と水瓶の脇に働く女性の姿を見た。
どうあがいても今起きているのは人の力を超えたことだ。いくら働いたところで立て直しは難しい。
あのべそかきお説教さんの話では一朝過ぎた程度ではないはずだった。もう、普通の手段ではこの土は治らないと気づいているだろう。それは園芸の従事者が今ほとんどその仕事をしていない事にも見ることができる。
戻らないと気づいているはずなんだ。けれど、女は懸命に土をほじくりまわしては、疲れさえも感じさせない期待に満ちあふれた笑顔を見せる。
別に否定するつもりなんて無い。他の世界でそんな風に無茶をする学習しない奴っていうのはモブだろうと主人公だろうと見かける。ただ、オレの、この作者はそういうシーンは見所なしと決めつけてきっぱりさっぱり省略するタイプだった。
自分の世界を創るにあたって、変化したのはオレだけじゃないのか。いや、あいつはしなければならなかったのか?
近くによって話を聞いてみる。
「こうやって、葉を埋め戻して肥料にするのです。病気も心配なので本当は一度灰にした方がいいのですが、焼き畑に使う魔法がうまく働かないのでこのままです」
身長の半分以上あるスコップで穴を掘っては、腐った葉を投げ入れ埋め戻す。全身を使った作業はひどく体力を使いそうだ。
手伝おうと申し出たが、穴を掘った時点でドロップアウト。このスコップ使いづらい。その上土って重いんだな。よく見るとこの女、体の肉付きが大変逞しい。
鍛えられているななど感慨にふけってみたわけだが、いいことを思いついた。もう少しあの女にスポットを当ててやってもいいよな。
「翔真。お前手伝ってやれ」
女性を指さし、けしかける。
「な、何故ですか」
「困っている人をお助けするのが紳士だろ?」
ほら、健康美人じゃないかなどと適当なことを言ってみるが、ダメか。この男にはオレの言葉が通じない。
「きれいな花畑に戻すためだ。ここでも魔法の誤作動が発生しているらしい。お前魔法はまだ使えるんだろ。大地の息吹みたいなの無いの?」
「そういえば花を甦らせる魔法があるわ。ねえ、翔真。昔見せてくれたでしょ?皆さんのために力になってあげて」
よっしゃ流留華が食いついた。これでもう、翔真は従わざるを得ない。
ふふふ、あいつは一度取りかかれば真剣に職務を全うする性格。例え魔法がうまくいかなくても他の手段で村人達からの信頼くらい得られるさ。信頼を得て、ここに定住するがいい。そんでもって畑仕事でビシバシ鍛えられればいい。その前にオレは他の国へ逃げる。なんて完璧な作戦だ。
オレへの謀反を考えそうな翔真なんぞオレのパーティにいてはいけないのだ。
本当は流留華の使う火炎の魔法の方が村人の求める術に適任だって事は内緒だぞ
明るい未来を描いてニヤニヤしていると、すごく苦しそうな顔をして翔真は目を伏せる。
「あれは……まあ、できますけど」
全身でやりたくないですと訴えてくる。しかーし、鈍感無茶ぶりお嬢様は全く気づいていません。オレとは違う期待に満ちあふれたキラキラ瞳で言葉の続きをお待ちしておいでです。
「オオセノママニ……」
ふっ、勝った。オレは別に何もしていないけど、勝った。
うったらうったらした足取りで女性の元へ向かった翔真はお説教の閣下も交えて畑上で作戦会議を始めた。
しかしまあ、花をよみがえらせる術とは。適当に提案した身で言うことではないが、少しできすぎていないか。
翔真の反応をみてもぱっとしない。直感だが、あれは嘘をつくべきか本心を話すべきかと悩んでいるのではないか?気のせいだと思いたい。
ただ魔法をぽーんと発動だけでいいだろうに、こう、声の届かない程度に遠くで作戦会議なんてされるとさらに怪しい。
「流留華、どんな魔法だったのか教えてくれないか?」
え?っと彼女の表情がこわばる。何でお前がそんな反応なんだ。
眉間を寄せ、下を向き、口を少しとんがらせ、手を握りしめてうぅと……
「何だ、本当はみてないのか?」
ちらっと目があった。
「失礼ね、見たわ。目に見える景色全部がぼろぼろでもう何もかも嫌になっちゃった時に、大きくて綺麗な花がね、目の前に咲いたの」
景色がぼろぼろ?
魔法の前に何かあったのか?
「真っ黒だった視界に割り込むように、私の顔の高さでふわって、蕾が、開いたの」
ここで流留華もあれっと首をかしげる。
「咲いて、それから、どうなったんだったかしら」
ふっと翔真のいる花畑跡地に目を向けたのと、ほぼ同時に叫び声が聞こえた。
目を向けるべき人間の高さの遙か上。空に向かって風船がふくらんでいる。
地上をのたうち回る巨体。
それが根であることはなかなか頭で処理できそうになかった。
「流留華、何か思い出したことはないか」
イヤミのつもりで声をかけたのだが、彼女には届いていないようだった。
「……あ、あ」
「小僧、しゃがまんか」
とっさに身を伏せた。
背中にぼこぼこした杖が当たる。ジジイの老木だ。
ぱあんと半球型のガラスドームが見えた直後、暖色が一面を覆った。
赤い。熱い。
炎に囲まれているのか?
「流留華っ!」
紅蓮の向こうに彼女の姿を見た。
胸を押さえ苦しげだが、倒れないよう踏ん張っている。
やべえ、向こうでは翔真が変な花の怪物咲かせて、こっちは炎の渦。サクラノクニ滅亡の理由はオレらになりそうだ。
火の魔法なんて燃えるものを用意しなければ一瞬で消えるはずだ。それなのに火柱はゆっくり呼吸をするように弱まったりまた強くなったり繰り返す。
連続で火を発動しているのか。
こちらはジジイが反射守りを発動しているだけなので、火が治まらない限り身動きがとれそうにない。以前に視界が悪い。直接熱風が来ることもないのに、炎の光だけで目がやられている。
「るうるかさまあ」
情けない大声が聞こえ、火が弱まる瞬間に目をこらしてみると、その、なんだ、あいつのなっさけねー姿が見えた。
花の根にぐるぐる捕まった男はかるーく頭上二メートルを水平に飛び回る。地上に打ち付けるわけでもなさそうだ。なにしてんだ。
笑ってやってもいいが、そこまで悪人することもない。
「ジジイ、アレどうにかできないかな」
「構わん、あんな男おネエちゃんの炎で燃やしてやれ」
おっと、意外な味方発見。だが、流留華の炎だと周りの被害が相当やばい。
「オレだけでも炎の外に行けねえかな?」
「ほう、殊勝じゃの」
立てと促され、姿勢を戻す。
「歯、食い縛っとれよ」
嫌な予感。肩越しに後ろを見るとジジイは体をひねっていて……
食らっちゃいかん衝撃を感じた。
「ほほう、美事じゃの」
オレは斜め六〇度程度の角度で火の中に打ち出された。見事なフォームだったな。
炎の外に出ると、やっと現状の確認。わあオレ今空飛んでる。
火柱は意外と範囲が狭かった。目測で半径一メートルちょっと。んでもって花の怪物は、オレの真下。
真下?
……地上三メートル越え余裕。おめでとうございます
上昇が止まり、ああそうだよね落ちるよね。
圧力から解放された今、剣抜いておこ。
「…………あああ、ああああああああああああ」
はじめは我慢した。だって、叫び声あげるって目立つし注目浴びるって恥ずかしいって。でも、無理。
恐怖から解放されるには叫び声あげるのが一番楽。
そして、花の怪物に目をつけられてしまいましたあああ
あ、根っこ振ってくる。超怖え。
やあ、翔真。奇遇だね。この剣でぶったぎってあげるよ。
別に狙ったわけでもなかったんだけど、落下線上に翔真がいたもんだからそっちに剣先を向けた。
落ちてるからね、必死の形相だったと思うよ。翔真も必死の形相で体をよじってた。
動き回る翔真本体よりも花の本体側で根っこを分断。ちっ。外したか。
ま、どうせ生身で落下だけどな。地上二メートルからの出発か。チクショウ、オレよりも助かる確率遙かに高そうだな。
ふっと、地面すれすれで変に体が持ち上がった。
顔面落下は防げた。助かった。
「不本意ながら助かりましたよ」
見上げると、男は落下速度を調整しながらオレの真横へ降りてくる。
その目は貴様、殺そうとしただろと語っている、すべてお見通しのようだ。
「わかっていても助けるんだな、さすが紳士の鑑」
しかも言葉には出さないんだ。イヤミな奴め。
そして後ろからの衝撃。根っこの横払いか。そうだ花のこと忘れてた。くっそ、翔真め、見えてただろ今の攻撃。教えろバカ者。
姿勢を正すと、むかつく笑顔がそこにあった。これで貸し借り御礼全部果たしたってことか。
「流留華の炎でこいつ殺せないか?」
「……できると思いますよ。花だけとは言わず、ここら一帯焼け野原になるでしょうね」
気乗りしないなというように翔真は目を背ける。
魔法の割には尋常でないその炎はフレアのように何度か爆発するようになってきた。そういえば火柱自体が若干こちらに近づいているような。
「流留華は何でああなったんだ?」
「……ただのヒステリーですよ」
嘘こけ。
「いくつか過去だとか気にしていることだとか、タブーがありましてね。具体的に挙げるのは難しいですが、まあ地雷原みたいなところがあるんです」
「トラウマ刺激すんなってことか」
そんなところですと奴は肩をすくめる。何なんだその余裕。
しかしここまで面倒くさ過ぎる女だったとは。オレ、いつかきっとこのパーティの誰かに殺される。
「止めるときはどうしてるんだ」
「時に身を任せます」
もう一度聞き返そうとして、口を開く前に翔真はくるりと流留華の方を向いた。
「魔力切れを待ちます。私は後片付けの用意をしておきます、酷い火傷を負っているでしょうから治療ができるまで私の魔力を温存させてください」
酷い、火傷?誰が……!
「バカ者、何だ、何で……早く止めさせないと」
流留華が傷ついて、いるんだぞ。
「お前、なんか、こう、火から身を守る術使えるか。場所固定じゃないやつで」
「いいえ、残念ながら」
お前それでも回復担当か?つかえねえな。
「くそっ、ジジイはどこだ」
「なんじゃ」
空間転移でも使ったのか、後ろからにゅっと現れる。怖えよ。
「流留華を止める、手伝ってくれ」
ふんと鼻を鳴らすと、杖でぽんと二の腕をたたかれた。途端、なんだか触覚が鈍った気がする。しもやけでかじかんだような感覚に近い。
「一分じゃ」
「もうちょっと欲しかったなあ」
まあ、一秒でも早く流留華を止めたいのだどうこう言ってる場合ではない。願わくば、すぐに彼女が止まってくれることを。
火柱はすぐだ。入って一メートルちょっとの場所にいるはず。大丈夫、ジジイを信じる。
「流留華!」
覚悟を決めて炎へ突入する。この鎧魔法薄い。温度がいくらか下がっているとはいえ熱風を直に感じる。痛い。
でも、すぐ手の届く位置に女を確認した。
「流留華、おい、今すぐ止めてくれ」
うつむき、胸を押さえる彼女は自分の世界に閉じこもっている。
彼女自身に燃えるという現象は起きない。しかし、この熱気を防ぐ術までは発動者は持たない。
肩に触れる。ビクリと反応があった。
「い、いた、い」
服に触れた程度のつもりだったのだが……いや、火傷をしていれば当然の反応か。
慌てて手を引っ込める。
「流留華、オレが、わかるか?」
「……」
「流留華、何か嫌なことがあったんだな」
「……」
反応は、わずかにある。だが、何も言いたくなさそうだ。
これではらちがあかない。
「流留華!!」
熱のせいか痛み出した喉で大声を出す。
ビクリと反応があり、ゆっくり顔が持ち上がる。
「あ、あぅ」
ろくに声が出ていない。
「今、自分が何をしているかわかるか。お前、燃えているぞ」
正確に言うと違うが……自滅に向かっていると言いたかったんだが……
「このままじゃ、全部燃えちまうサクラノクニ、全部燃えちまう。そして、流留華、お前も……」
燃えちまう。
早く、早くオレの言葉を聞いてくれ。声も限界だ。
「魔法を使うな」
頼むから。もう、止めてくれ。オレにかかった鎧魔術も、もう、解け……て
あーあ、地雷踏み抜いたのはオレだったのかな。
グッと流留華が唇を噛みしめたのがわかった。
「る……うか?」
火が四散する。恐ろしい速度で、勢いで、辺りに火が……走り去る。
「ごめんなさい、私、またやってしまいました」
黒こげの景色を背景に、空を仰いだ女は、涙を溜めていた。
「ごめんなさい、零様。あなたを、傷つけてしまいました」
そう言って、悲しげに微笑んだ。
「私のこと、嫌いになったでしょう?ごめんなさい」
「面倒臭そうな輩だとは思っていたけど、ここまで面倒な奴だったとは。翔真の苦労が知れる。ちょっとだけ同情してやるよ」
よくわからないといった顔でこちらを見る。
「早くあのいけ好かない男のところへ行こう。火傷が痛い」
「ごめんなさい」
「……謝られても怒ってはいないんだが、もしかして怒って欲しいのか?」
何も返してこない。
ただ、気まずそうに俯いた。
「流留華、お前のことは別に嫌いじゃない。嫌いだったらとっくにサクラノクニから皆残して逃げ出した。ただ、俺は怒るのが苦手だし人の泣き顔も苦手だ。今の流留華とこんなこと続けるより翔真の説教でも聞きたい気分だ」
驚きを含んで目を丸くする。と、今度はくしゃりと気が抜けたように笑った。
炎を解放したときの勢いで花の怪物も綺麗に燃え尽きた。
怪物だけじゃないな。サクラノクニはほとんど、燃えた。枯れ木も、畑も、家も。
翔真の作戦会議の成果なのか、人の避難が行われていた。逃げ込んだ倉庫にジジイがガラスドームを張って強烈な炎からクニの資源を守った。
街の人は綺麗に焼き畑ができたって喜んでいた。ちょっと正気を疑った。
まったく、粗末な柵の向こうまで焼け野原が広がっている。
怖いな魔法って。