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虚空を歩む者  作者: 島地 雷夢
神話
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剣の行方


 勇者の姿は消えても、勇者の振っていた剣は残されていた。

 五色に輝いていた剣はその輝きを失い、黒く染まっていた。

 輝きを失った剣に、かつての力は欠片も残っていなかった。

 なまくら同然の剣は、勇者がいた証として奉られた。

 最初は神の力に愛されし者の王国の城に、その最奥部に安置された。

 しかし、ある時戦渦に巻き込まれ、剣は王国から失われてしまった。

 王国から離れた剣は点々と世界を巡り続けた。

 ヒトが最後に目にした剣はある神殿に奉納されている姿だった。

 時が移ろい、神殿も風化すると、剣の安置されていた場所には木々が芽生え、一つの森となった。

 森は剣を守るように囲み、訪れた者を惑わす聖域となった。

 剣は今もなお森の中でひっそりと佇んでいる。

 何時かまた、己を振るうに相応しい主が現れるまで剣は森の中で待ち続けている。



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