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蝋燭は溶けて水風船は割れる
どこへ向かうか決めたの
と君がマシュマロのように微笑んだものだから
もちろんだとも
と私は水風船のように胸を張る
真っ暗の中ではろうそくの火はあまりにまぶしすぎて
溶けた蝋が私の指を何度も焦がす
君のマシュマロが私を焦がしたように何度も何度も
やがてたどり着いたその場所に「もちろん」の旗を立てて
君の言う「どこ」はここだったのさ、とまた胸を張る
でも、水風船はすぐに割れるのさ
飛び散った水が君にかかって、
私を焦がした君のマシュマロは冷めてゆく
私は「もちろん」の旗を引っこ抜いて
新しい「どこ」を探す旅に出る
ろうそくの火はまぶしすぎて
私はふぅと火を消した
固まった蝋は
あまりに歪