第21話 扉の守り人
第21話 扉の守り人
*** ブルルル、ブルルル *****
「あら、博士からよ」
「グッドタイミング。そろそろヒントがほしいところだ」
『選択はますます難解になっていくと思われる。新しいメッセージも届いているだろう。ここからが正念場だ。きみたちは落し物のライターを探しに行っているが、目的はそれだけではない。もっと大きな目的が隠されているはずだ。ヒントは必ずメッセージの中にある。きみたちなら、きっと解明できるはずだ。ぼくからのメールはこれが最後となる。あとは、二人で力を合わせて乗り越えてくれ』
「あまり、ヒントにならなかったみたいね」
「そんなことはないさ。何より、博士は俺たちを信用してくれている。二人で力を合わせれば、なんとかなるって言ってくれてるじゃないか」
「でも、博士からのメールが最後になるって、どういうことかしら」
「どうやら、そんなことを考えている暇はなさそうだぞ」
二人の前には四つの扉が現れた。一つめの扉の前には、角の生えた鬼のような番人がいる。二つめの扉には、頭を丸めた僧侶、三つめの扉には杖を手にした仙人、四つめの扉には古代人らしき格好をした人物がいた。
「何よ、あなたたち。どうすればいいの、幸四郎」
「こいつら、何かブツブツいってるぞ」
四人の番人は、それぞれ何やらつぶやいていた。
鬼 :ここに入りたければ娘を差し出せ。
僧 侶:ライターはこの中じゃ。
仙 人:坊主は嘘をついておる。
古代人:こいつらの言うことを聞くな。
「ねえ、幸四郎。誰を選べばいいの」
「弱ったなあ。博士からのメールはもう来ないし。こうなれば、メッセージに頼るしかないな」
「ええと。最後のメッセージは、目先の目的にとらわれるなと何かを犠牲にしろ、よ」
「その中に、必ずヒントは隠されているはずだ。待てよ。こいつらの言っていることは、本当のことなのか嘘なのかってことかもしれないな」
「本当のことを言っているのは一人だけってことね」
「ああ。一人ずつ、試してみよう」
「試すって、どうやって」
「質問をしてみるのさ。まあ、俺に任せておきなって」
「幸四郎。あなた、なんだか頼もしくなったわね」
謎のメッセージに出会ってまだ1日もたっていないが、春菜は幸四郎が頼もしく見えた。




