表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
王道楽土  作者: Gie
2/23

2

宰相、将軍とこれからの我が国の発展を執務室で話し合っていた時、慌ただしく執務室に近衛兵が入ってきた。

「報告いたします!!東の隣国が我が国攻めてきました!!」

私はその報告に我が耳を疑った。

何かの聞き間違いではないか。

「何?...今、何と?」

近衛兵は荒い息のまま、再度報告を繰り返した。

「報告いたします!!東の隣国が我が国へ攻めてきました!!」

何が...何が起こった?...何が起こったのだ?

困惑したまま、宰相と将軍を見る。

宰相も将軍も、私と同じく困惑し、言葉を発することができずにいた。

「何かの...何かの間違いではないのか?」

「いえっ!!東国の国旗を掲げ、東国の王が高らかに我が国を滅ぼすと宣言をっ!!」

何故だ? 何故、東国が我が国を滅ぼそうと言うのだ?

先月、我が国との友好の話し合いをしたばかりではないか...

「王よ!!ご指示を!!」


報告を上げてきた近衛兵が私を呼ぶ。

そうだ、こうしてはいられない。

東国が攻めてきた理由など、退けてから調べれば良い。

民を護る為にも、一刻も早く兵を出さねば...

私は腹を決め、将軍に指示を出す。


「将軍よ!!今すぐ確認の上、東の国境へ向かえ!!」

「了解いたしました!!」

将軍が我が指示に従い、執務室を出ようとした所で、再び別の近衛兵が入ってきた。

「報告いたします!!西の隣国が我が国へ攻めてきました!!」

「なっ!!...」

どういう事だ...西国までも...何故だ...

呆然としている私と宰相、将軍を他所に、再び別の近衛兵が入ってくる。

「報告いたします!!南の隣国が我が国へ攻めてきました!!」

「...」

「報告いたします!!北の隣国が我が国へ攻めてきました!!」

「...」

...

何だ?これは何なのだ?どういう事なのだ?

隣国全てが我が国へ攻めて来ている...

何故だ?何故我が国を攻めてきた?

互いに友好な関係ではなかったのか?


「王よ!!ご指示を!!」

「王よ!!」

「王よ!!」

「王よ!!」


私は何の指示を出すこともできず、呆然と立ち尽くすことしかできなかった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ