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「王よ!!一大事でございます!!」
北国王が軍幕で寝ていると、近衛騎士団長が急いだ様子で入ってくる。
その声に飛び起きた北国王は、只事ではない事を理解した。
「申せ!何があった?!」
「はいっ!!中央国が燃えております!!」
「何ぃっ!!」
中央国王は軍幕を出て中央国の方に目を遣る。
すると、中央国が盛大に燃えているのが見えた。
「これは何だ!!どういう事だ!!」
「分かりません!!何故燃えているのか見当もつかないのです!!」
「そんな訳があるかっ!!誰かが先走って中央国に火を掛けたのであるまいな!!」
「それだけは決してありません!!
南国王を捕えた後、中央国内からは兵を引き揚げており、中央国に近付くものが居ないように監視を付けておりました!!」
「ならば!!ならばこの事態は何なのだっ!!」
「それが、分からないのです!!監視をしていた者の言では、中央王城前辺りから、いきなり炎が上がり、瞬く間に中央国を炎が包んでいったとのことで、我々も困惑しているのです!!」
「なっ...」
北国王は近衛騎士団長の報告を聞き、絶句した。
誰も居ない筈の中央国王城前から炎が吹き上がるとは、一体何が起こったのだ...
目の前の光景に成す術もなく見ていると、西国王が北国王の横にやってきた。
「これはっ!!これはっ!!どういう事なんです?!」
「分からん...監視していた兵士の言では、中央城前辺りからいきなり炎が上がったとのことだが...」
「こちらが監視していた兵士からもそのような報告を受けました...一体何が起こっているのでしょう...」
「分からん...皆目見当つかん...こんなことは初めてだのぉ...」
北国王と西国王は、成す術なく、中央国が燃え続けるのを見ているのみであった。




