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王道楽土  作者: Gie
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中央国王は、東国王とその近衛騎士団長を暗殺した後、再び王城の脱出経路の中に居た。

脱出経路野中には身を潜める為の隠し部屋や備蓄食糧類も確保されており、未だ隣国の者達に知られていない為、身を潜めるにはもってこいの場所である。


しかし...味方も居ない、自分一人だけの状態である為、外の様子を伺い知る事はできない。

明るいうちに安直に動いて、今捕まる訳にはいかないのだ。

よって、基本的に行動できるの人目を欺きやすい夜のうちだけである。


中央国王は辺りが暗くなった事を見計らい、外の様子を確認した。

外に出ると、噎せ返るような鉄の臭いが風によって運ばれてくる。

隣国の兵に見つからないように周囲を警戒しながら、その臭いのする方へ歩を進める。


臭いの元は中央国王城の入り口前であった。

中央国王は目の前の光景に絶句し、口を右手で抑える。

「...な...なんだこれはっ!!...何が起こったのだっ!!...」

うず高く積み上げられた死体の山。

近付いて見てみると、死体は平服を着た老若男女であった。

つまり、この死体は中央国の無辜の民達の死体の山であるという事。

「こんな子供まで...」

齢5~6歳程度の子供の遺体。

「こんな老人まで...」

もう足腰も立たないであろう老人の遺体。

「人生これからの者達...」

そろそろ成人を迎えるであろう若者の遺体。

「何故...何故、この者達は死なねばならなかったのだ...」


そして...死体の山の前に3体の首のない遺体...

そして...その遺体にあったであろう首が、その前に並べられていた。


「宰相!!...将軍!!...近衛騎士団長!!...」


その時、中央国王の怒りは頂点を迎えた。

心に宿った憤怒の炎に中央国王は己が胸を掻き毟る。


「許さぬ!!決して許さぬぞ!!隣国王達よ!!

 お前達の仕打ち、決して許してなるものか!!」


血の涙を流しながら、己が胸を掻き毟しる。

掻き毟った胸から血が流れても止まらない。


「あぁ...熱い...焼け焦げそうだ...」


更に掻き毟る、身体が熱い、胸から火が出そうだ。


「熱い...熱い...熱い...」


中央国王の胸から炎が出る。

着ている服が燃え上がる。


「熱い...熱い...熱い...」


中央国王の肉が焼ける。

それでも、その目に宿す怒りは収まらない。


「熱い...熱い...熱い...」


中央国王から出た炎は宰相、将軍、近衛騎士団長の遺体を焼く


「熱い...熱い...熱い...」


中央国王から出た炎は、中央国の無辜の民達の遺体を焼く


「熱い...熱い...熱い...」


中央国王から出た炎は、中央国王の王城を焼く


「熱い...熱い...熱い...」


そして、中央国は全てが炎に包まれた。

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