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吾輩はシュテル、飼い猫である。  作者: シュテルである。
2/2

「よーし、シュテル。これを捕まえられるかな!」


宿題とやらが終わった明日香は微睡みにいる吾輩を持ち上げ下に降ろすと、愉快な物がついたおもちゃを片手にそう言ってくる。


やれやれ、まぁ人間の相手をしてやるのが吾輩の役目であるのも確か。


付き合ってやる―――


「ほら!」


シャアッ!


「フフン、まだまだこれからだよ!ほらほら!」


シャア、フシャ!ニャアアアン、シャアアッ!


フニャニャニャ、シャ!ニャアア!


                   ・

                   ・

                   ・

                   ・

                   ・

                   ・


「フゥ、まぁ今日はこのぐらいね」


ニャニャニャニャン!


…………まぁこのぐらい遊んでやれば明日香も満足だろう。


全く、子守りは大変なものだ。


「運動した後はご飯だよ。全部食べれたらご褒美にカリカリを少しあげるからね」


吾輩を持ち上げ、明日香は吾輩のご飯入れの所まで連れて行く。


子供なりに遊んでやった猫への扱いは心得ているようで、毎日吾輩が遊んでやった後はこうしてご飯を差し出してくる。


問題は餌が水に入った柔らかいのであまり吾輩の好みでは無い事か。


エリートとはいえ食事に対しての熱意は失ってない吾輩は初めは拒否して食べる事はなかったのだが、明日香は口煩くこれを食べるように言い、またこれしか出さない以上は吾輩も妥協せざる得なかったのだ。


しかし、メインディッシュはこれから。


「よしよし、ちゃんと食べたね。じゃあ、ご褒美のカリカリだよ」


そう、メインディッシュはこのカリカリである。


この家では直ぐに食べきってしまう量しか出ない希少品だが、その歯応えは絶品である。


うん、旨い。


旨いぞ。


「いつもそれは美味しそうに食べるねぇ。でも、太ったりしたら病気になっちゃうし、重いからね。気をつけないといけいないんだよ」


フン、自分の必要量は自分で分かっているというに。


吾輩みたいなエリートが自己管理の出来ない猫と思っているのなら、明日香もまだまだ見る目がなってないな。


それはそうと、カリカリのおかわりを寄こすのだ。




水を足したウェットフードは肥満防止に良いらしいですね。

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