プロローグ
さぁ第二章の始まりです!
なんだこれ?
オレこと生田目凌牙は夢を見ている。
ああ。これはあの日の夢だ。
雨が降っているのに、あたりはみんな燃えている。聞こえるのは雨の音と、家が焼け落ちて崩れる音、そして女の子の泣き声だけ。
燃えているところから少し離れた場所に小さい頃のオレと明日菜がうずくまっている。
オレは寄り添うようにして燃える火を見つめ、明日菜はオレにしがみついて泣きじゃくっている。
あの日は地獄を見た。
目の前の光景が本当に現実なのかと思うほどの炎だった。
雨に濡れてるはずなのに体は寒さを感じない。
この感覚は忘れられない。
幼いオレは何かに気付いたように表情を変えた。
オレもその方向を向くと、炎の中から女の子が出てきた。
その女の子をオレは知っている・・・
ジリリリリリリリリリリリリリリリ‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎
オレはけたたましく鳴る目覚まし時計の音で強制的に起こされた。
あの夢をここ最近よく見るようになった。
あのマジバト祭が終わって数日たったあたりから見始めた。
「あんな夢、もう見ないと思ったんだけどな」
オレは気分を変えるため、両手でパチンと頬を叩いた。
なんとなくスッキリしたような気がする。
オレはベッドから起きると洗面所に行き、顔を洗ってからご飯を食べようとした。
先ほどから味噌汁の良い匂いが漂っていて、オレがリビングに行くとその匂いが一層強くなっていった。
扉を開けるとエプロン姿で食事の準備をしているココアと目があった。
「凌牙さんおはようございます」
にっこりと微笑むココアを見ると朝から癒されるような気分になる。
そんなことを考え、にやけそうになる口を我慢しつつオレも返事をした。
「おはようココア」
そうして今日もオレの一日が始まるのであった。
第二章ではまた新たなる問題が発生します!
それはこれからのお楽しみということで!
ではまた次の機会に!
これからもよろしくお願いします!