4話
そしてなんだかんだあって夜。
なんだかんだっていうのはなんだかんだだ。説明すると疲れがよみがえる。
まあ昼ごはんのときと同じ感じだった、と言えば分かりやすいだろうか?
それで(精神的に)ヘトヘトになって宿屋に帰ってきた。
ふかふかのベッドに飛び込むとボフンという音がして少しへこむ。
そのまま仰向けになって寝ようとしたとき、
「お知らせです。勇者様である杉崎雄吾様は至急お城に来てください。もう一度繰り返します――」
あれ? 今放送で俺の名前が聞こえた気が……。
き、気のせいだよな?
聞こえないふりをして布団にもぐりこむ。
しかし、
「杉崎雄吾様、杉崎雄吾様、杉崎雄吾様、杉崎――」
「分かったよ! 行けばいいんだろ、いけば!」
連呼される名前に耐え切れなくなり若干逆ギレ気味に布団から出た。
ジャージなのでそのまま行っても大丈夫だろう。
そこまで寒くもないし名前を連呼されるのもうるさいのでとっとと行くことにした。
早く用事を済ませて帰って寝よう……。
* * *
「で、用事とはなんでしょうか? 王女様」
皮肉気味に訊ねると王女様は
「そういえば言い忘れていたことがあったので」
と皮肉をスルーして続けた。
多分気付いていないんだろう、皮肉を言われたことに。
でも大事なことだったら確かに今の時間帯に呼び出したのも頷ける。
「どんなことですか?」
しかし早く帰りたいので先を促す。
「敬語をやめていただきたいのです! あとステファニーと呼んでほしいのです!」
「…………」
「あれ? どうかなさいました?」
不思議そうに首をかしげる王女様。
俺はその何も分かってないしぐさについ叫んでしまった。
「そんな用事は明日でもいいだろうが! 寝ようとする人間たたき起こして言うな!」
「あ、敬語じゃなくなりました! 嬉しいです!」
「そう言う問題じゃねーから! とにかくそう言うことは明日でもいいじゃないですか……」
少し呆れ気味に言うと
「あ、敬語になってしまいました……」
項垂れてしまった。
っていうかそこは気にすることじゃないから。
「それに王女様にタメで話せないですよ……」
「さっきはタメ口でしたよ? それとステファニーって呼んでください」
「わかりま……分かった。じゃあもう帰してくれますか?」
「はい、用件は済んだので」
本当に嬉しそうに笑う王女……ステファニーに俺は今までの怒りがおさまった気がした。
それほど彼女の笑顔は綺麗だったのだ。
少し修正しました。
内容に変更はありません。




