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15話

「とりあえず、目撃情報のところに行きますか」


 夜8時くらいだが、ここなら1時間もしないでいけるだろう。

 話を聞きたいし早く迎えに行った方がいいだろう。


「そうですね~。徒歩か自転車、どちらでいきます?」

「車という選択肢はないのかよ!」


 思わずつっこんでしまったが、ステファニーは本気で言っていたようだ。

 きょとんと首をかしげて数秒考え、


「……ああ! 確かにその選択肢がありましたね!」


 と目を輝かせて言う。

 気付かなかったのかよ!

 しかしそんな漫才ばかりしていたら時間が過ぎてしまうのでぐっとこらえる。


「じゃあ、今から車持ってきてもらいますね!」


 ステファニーはどこかに電話をし(きっと車を出してもらうように頼んだのだろう)、


「ちょっと着替えてきますね。この格好だと動きにくいですから」


 と部屋をあとにした。

 確かに、ドレスだと目立つし動きにくいだろう。

 ……まあ、さっきまであの格好で動いていたので今更感があるが。


     *     *     *


「お待たせしました~」

「すぐ着替えてこい!」


 数十分後、目の前に現れた軍服を着ているステファニーに思わずツッコミをいれる。

 確かに、戦闘にはいいけどさ!

 今することは戦闘じゃないからね!?


「え~、折角お手伝いさんに頼んで着せてもらったのに……」

「俺が選ぶから案内してください……」


 いろいろツッコミたいが我慢してステファニーの部屋に案内してもらう。


「汚い部屋ですが……」


 そういって入らせてもらった部屋は言葉とは裏腹に片付いていた。


「ところで服はどこにあるんですか?」


 服を入れるタンスやクローゼットがどこにもない。


「あそこです~」


 ステファニーが飛ぶようにして一角を指差す。

 しかしそこには、ボタンが一つあるだけだ。

 まさかボタンを押すとクローゼットの扉が現れるとか……。

 期待しつつ次の言葉を待つ。


「このボタンを押すとお手伝いさんが服を持ってきてくれるんです!」

「ただの呼び出しボタンかよ!」


 そしてお手伝いさんはどこから服を入手したんだ!?


「ちなみにお手伝いさんは、ここの隣の部屋から服を持ってきてくれるんです」

「最初からそれを言ってほしかったよ……」


 そして隣の部屋なら自分で取りに行けよ……。

 そう思いつつ隣の部屋に行く。

 そしてそこをあけると、予想通りたくさんの服が並んでいた。

 これなら一つぐらいは動きやすい服があるだろう。

 俺は服探しをすることにした。


     *     *     *


「よし、これでいいだろう」


 俺は何とかTシャツとジーンズを見つけ出し、ステファニーに来てもらった。

 もう既に9時近い。


「じゃあ行きますよ」

「は~い」


 ステファニーは返事をして俺の隣に並んだ。


「ちなみに車はこっちです~」


 ステファニーの案内で俺は車に乗り込んだ。


「では、出発しますよ~」


 当たり前のように運転席に座るステファニー。

 え?

 ステファニーが運転するの?


「あの……もしかしてステファニーが運転するんですか……?」


 こわごわと訊ねると


「もちろんそうですよ~。大丈夫です、運転免許は持ってますから!」


 自信満々のステファニーの声とともに車が発進した。

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