13話
遅れてすみません……。
「おきてください!」
ステファニーが俺の部屋に飛び込んできた。
時計を見るとまだ6時。一体何のようだろう?
「光がたまっていますよ!」
マジか!
先ほどの寝ぼけていたのは吹き飛び起き上がる。
たまっているってどれくらいだろう?
この前までは5分の1くらいだったから4分の1くらいだろうか?
わくわくして部屋に行くと……。
「本当だ! でもなんでこんなにたまっているんだ?」
予想以上の3分の1だった。
昨日したことなんてハンバーグ作っていただけだぞ?
「それが分からないから困っているんです……」
「分かる人はいないのか?」
その問いにステファニーは首を横に振る。
こういう場合どうすればいいだろう?
「とりあえず、詳しい人に頼むか……」
確か、ステファニーのお世話係の人がこういうことに詳しかったはずだ。
分からないかもしれないが、解明を手伝ってくれるだろう。
* * *
「なるほどな。とりあえず考えてみる」
お世話係の人に今までのことを話すと快く了承してもらえた。
これで安心だ。
「よろしくお願いします」
ステファニーが頭を下げたので俺も頭を下げる。
光がたまるのは喜ばしいことだが意味不明なたまり方は気味が悪い。
* * *
3日後、お世話の人に呼び出された。
どうやら結果が分かったようだ。
「何が原因だったんですか?」
俺が聞くと、
「君以外にもこの世界に来た君の世界の人間がいるんだ。そしてその人間がツッコミをすることによって加算されているのだろう」
なるほど。そういうことか。
その人のことは気になるが別に害がないようなら良かった。
「ただ、それが君にとっていいことではないがな」
「どういうことですか?」
別に光がたまること自体悪いことじゃないと思うけど……。
「この球体は君の世界のものがツッコミをすれば光がたまる。なら、たくさんの人を一気に呼び込めばすぐにたまるだろう? でもそれをしない。なぜなら危険だからだよ」
危険……?
「この世界はトリップできるものの数が決まっている。そして新しい人が入ってきたら古いものは消される。……いや、消されるという言い方は違うな。この世界の住人になって元の世界に帰れなくなってしまう。まあすぐになるわけではないが」
「それって準備期間があるってことですか?」
あるとしたらそれは何日だろう?
「そういうことだな。そしてその期限は10日間。その間に光をためなければ一生帰れない」
あと3分の2を10日で?
まあ、もう一人いるからなんとかなるだろうか。
1日で3分の1近く稼いでいる人だし。
「ちなみに君がやらなくてもいいが、相手はどんなものか分からない以上全部君が稼ぐ意識でいたほうがいいと思うぞ。まあ見つけて仲間にするのもいいと思うけどな」
それだけ言ってその人はもう話すことはないというようにクルリと背中を向けた。
「ありがとうございました」
俺はそう言って部屋をあとにした。
* * *
「どうしますか?」
ステファニーは部屋を出た後俺にそう聞いた。
「とりあえず探してみよう。その人も一人じゃ心細いだろうし」
お金もないし泊まる所や食べ物も大変だろう。
「分かりました!」
ステファニーも賛成してくれたし探すなら早い方がいいだろう。
「今からいけるか?」
「ええ。大丈夫です」
俺たちはもう一人のトリップしてきた人を探すため町に出ることにした。




