10話
結局、貸しきり状態のスーパーで“買い物ごっこ”をすることになった。
どうかんがえても10代後半の人がすることじゃないだろ……。
実際の年齢聞いたことないから知らないけど……。
「行きますよ? いらっしゃいませって言ってくださいね~?」
店を出る前に念を押してドアを押して出て行った。
長い金髪が店の外に出たのを確認してため息をつく。
「ったく、ステファニーは何歳なんだよ……」
精神年齢で言ったら小学生以下、いや幼稚園以下だろう。
ままごとなんて小さい子のやる遊びだぞ……?
しかし文句を言っても仕方ない。
俺はステファニーが入ってくるのを待つ。
「…………」
しかし扉はピクリとも動かない。
ドアの曇りガラスからステファニーはドアの近くにいるはずだが……。
いくら待ってもドアが動かないので俺は文句を直接言おうとドアを押す。
「なんででてくるんですか! 早くいらっしゃいませって言ってください。そうしないと私が入れないではないですか!」
なぜか若干キレ気味に言う。
入ってからいらっしゃいませって言うものではないのか?
しかし彼女に限ってはそんな常識通用しないんだろうな……。
「分かりましたよ……。ちょっと待っていてくださいね」
所定の位置につき
「いらっしゃいませ!」
と声を張り上げる。
そうしないと聞こえない可能性があるからだ。
「こんにちは~」
見た目年齢10代前半の割にノリノリだな。
俺のテンションとは対称的にハイテンションだ。
「えっと今日はカレーを作るのでカレーの素を買います~」
カレーの素? カレーのルーのことか。
「あと、味噌汁を作るので味噌汁の素も」
味噌汁の素って言うことは味噌かな?
そしてカレーと味噌汁って合うのか?
「デザートはプリンにしたいからプリンの素っと。店員さん会計お願いします!」
「どんだけ素好きなんだよ!」
素万能だな!
「だって全てのものは素から出来ているんですよね? 誰かが言っていました!」
誰だ、この天然王女にそんなこと教えたやつ。
「とにかく素ではできません。そしてよくありましたね」
「ここの商品は全てお世話係の人が用意してくれたので」
そうか、素のことを教えたのはお世話係の人か……。
「まあいいです。とりあえず会計しますよ……」
会計してお金を払ってもらう。
これで終わりだろう。
「じゃあ次は私お店の人やりますね!」
どうやらお店の人もやりたいらしい。
しょうがない、流石にお客さんと店員やれば終わりだし付き合おう。




