4月15日 九条ゆい 九条裕真(ゆうま)
かなたは重力に従い落ちていた。
「強そうな人は先に潰しておかないとね!」
女は嬉しそうにいった。
「それにしてもなんで光りは消えないのかしら?」
不思議そうに言った。その時だった。
「光りが消えないのは倒してないからでしょ」
かなたがあぶない、あぶないと言いながら煙から出てきた。女は驚いた。決定的に最初と違う物がかなたの体についていたからだ。
「あんたそれなによ・・・そんな物最初から付いていなかったじゃない・・・!」
「これ?見ての通り羽なんだけど・・・」
「そんな事知ってる!何で付いているのって言うこと」
「落ちるときにダメージを受けそうになったから羽で守ってもらったと言えば良いのかな」
「そんなの卑怯じゃない!」
「どうして?先生たちも反則と言ってもいないんだし」
「それでも卑怯じゃない」
「あのさ・・・もう倒さしてもらってもいいかな?5分もかかちゃったんだけど・・・」
「この卑怯!」
まだ言っているし・・・倒しても良いのかな・・・
「はぁ・・・しょうがないから一発で倒さしてもらうよ」
かなたは一気に距離を縮めた。かなたは飽きれながら言った。
「最初に攻撃を仕掛けてきたのは君でしょ」
「そうだけど・・・」
「ならお互い様だね」
「けどひ・・・きょ・・・」
グチャ・・・女のHPバーはゼロになった。
光が消えた。かなたは女に笑顔で言った。
「自分に羽を出させるほうが卑怯だろ。最後までとっておこうと思ったのに」
そしてかなたはその場を後にした。
その後何人もが勝負を挑んできたのを受け全部5分以内に倒していった。
きずいたときにはかなたを入れあと4人になっていた。
「フー」
休まずに戦っていたから自然にため息がついた。
東城先生が話し出した
「さぁみんな最後に残ったのはこの4人だー!」
4人は横一列で並べられた。
「まずはこいつだーーー」
「キャーーー美咲ちゃんかっこいいーー」
この人たちは馬鹿なのか・・・
「右からF組の木村しんだー!能力は珍しい拳!その拳は運命すら打ち砕くとも言われている」
「次にA組の海道明だー!能力は魔法だー!相手のスキを狙いそこに強力な一撃を当てるトリッキーな野郎だー」
「次はB組の風神玲だー!能力は2丁拳銃ー!気配を消し相手に近寄り遠距離と長距離どちらともできるすごいやつだー!」
「最後に我らのC組九条かなただー!!能力は片手剣!すごい殺気をだし相手を倒す無限の能力を持った神に愛されたものだー」
神に愛されたか・・・
「全員の紹介が終わったので戦う順番を発表します。まずは風神さんと海道さんです。お願いします」
「「はい」」
「今から10分の準備時間を与えます。その後に始めます」
「はい、わかりました」
「木村さんと九条さんはどこでもいいので座って待っていてください」
「「はい」」
「それでは10分間の準備時間を始めます・・・始め!」
「どこに座っろかな・・・あっいたいた」
「あっ、かなた・・・おめでとう最後まで残れて」
「あろがとう。理緒はいつ、たおされたの?」
「5人目の相手かな。その5人目が風神だったから」
「あ~あいつ?やっぱり強かった?」
「うん。ありえないくらい強かった」
「どんなところが?」
「気配を消すし、たぶんスキルで空中を歩ける能力とすごい速さで走れる能力を持っていると思う」
そういえばスキルの説明もしていなかったけ。スキルとはレベルが上がって行くにつれ、天使や悪魔から借りられる能力のことを言う。レベルが見られるのはペンダントの中に数字が書いてある。それが自分のレベルだ。
「ていうことは空中戦になるのか・・・」
そのころ・・・
「ねぇ美咲ちゃん」
「何だみなみ?」
「なんで九条君のとき『神に愛された』なんて言ったの?」
「あれか・・・」
「九条君の両親、ゆいちゃんと裕真さんは殺されたのよ。九条君だけ残して・・・」
ゆい・・・ゆいとはかなたの母親であり、私たち2人以外のもう1人の幼馴染だ。裕真さんはかなたの父親であり全国優勝を3度もしたとても強い人なのだ。裕真さんはかなたが生まれるとわかって、4度目の全国優勝をやめた。そして3年後のかなたの誕生日に殺された。
「神に愛されたと言うより神に呪われたといえばよかったのかな?」
「どっちもダメじゃない!」
「そっかどっちもだめか!」
「だめよ!あのさ・・・みさきちゃん」
「なんだ?」
「いきなりだけど・・・九条君と風神君どちらが勝つと思う?」
「本当にいきなりだな・・・てか、もう風神とかなたが勝つと言っているみたいなものじゃないか」
「だってそうじゃない。レベルとか契約した天使や悪魔のこともう分かりきっているじゃない」
「だけどどうなるか分からないぞ」
「なら賭けをしましょう。私が勝ったら美咲ちゃんと一年間付き合って毎日キスをしてくれるそれでいいでしょう?」
「よしっ!!賭けをやめよう!」
「ほら言った~て言うことはあの2人が勝ち残るのよね」
「だな。あまりにもレベルとかが違いすぎる」
「やっぱりそうよね。ねぇ・・・どっちが勝つと思う?」
「かなたかな。理由は担任だしゆいの息子だから」
「やっぱり私は風神君かな。担任だしね」
そのときだ
「それではまもなく始めます」
「美咲ちゃん、はじまるね」
「そうだな楽しみだ」
「5,4,3,2,1スタート!」
戻ってこっちでは・・・
「それではまもなく始めます」
「かなた、始まるね!」
「そうだな。楽しみだ」
「5,4,3,2,1スタート!」
その時だったかなたやみんなの前ですごいことが起こった。
スタートと言った瞬間に風神が姿を消しその時相手、海道が倒されたのだった。いや、正しく言うと5秒後には完全にHPバーがなくなっていたのだ。
誰もがあ然とし静寂に包まれた。それを切り裂くかのように風神は言った
「先生」
と。
先生は我に返り
「しゅ、終了!」
と言った。そのとき「ワーー!!」っと歓声が上がった。そして風神がこっちを見てニコッと笑った。
かなたはけんかを売られたと思った。
そしてかなたと東城美咲先生は風神のことを同じふうに思っていた。
あれは海道が技を出す1秒と言うスキを狙い、気配を消しスピードを最大に出したから姿が見えなくなったのだ。そして姿が見えなくなったときに銃弾を撃ち放った。
東城先生はかなたを見ながら思った。
あの風神という奴に勝てるのかな?ゆいと裕真さんに出来たの呪われた息子よ!
そのときだ。かなたがこっちを見て近くまで歩いてきた。そしてニコッとしながら口を開いた。
「先生、聞こえてますよ」
「やっぱり聞こえていたか。さすがゆいと裕真さんの息子だな」
「聞こえないはずがないでしょ先生」
「おまえも心を読めるようになったのか」
「なりましたよ。誰の息子だと思っているのですか」
「で、どうなんだ?」
「何がですか?」
「次の戦いと決勝戦は」
「次の戦いはあの風神という奴に見せ付けます。あいつにけんか売られたんですよ。おまえの力見せてみろって。だからそのけんかを買って、あいつに見せ付けてやるんです」
「で、決勝戦は?」
「決勝戦はどうなるか自分でも分かりません。一応それなりの力を出して戦います。けど先生に言われたとおり自分呪われていますので。あいつと戦い終わっても変だったら理緒を呼んでください。理緒は自分のこと良く知っていますので何とかしてくれると思います。」
「わかった。君の指示に従うよ」
「ありがとうございます。先生」
「かなた、負けるなよ」
その時だった
「次に九条さんと木村さんです。すぐに始まりますので準備してください」
かなたは少し歩き振り向いてこう言った。
「自分は父さんと母さんの息子です。その事は先生が良く知っているでしょう?」
そしてかなたは体育館中央に行った。
明日で終わるのですね・・・
さびしいような・・・嬉しいような・・・
それと29日誕生日でした。友達におめでとうと言われ嬉しかったです。
それにしても今回いつもより長くなってしまいました。すいません長々と・・・
がんばって投稿し続けます。