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せっかく転生したのに日本でスキルが通販スキルなのはさすがにひどくないですか?  作者: 色蓮
2章

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第58話 バラマキ

 超大型の魔物が跋扈している海はとても危険だったことが分かった。

「あの手の魔物は狩った事例はあります?」

「数年に一度死んだ魔物が打ち上げられてることがあってそれくらいかと」

「討伐記録は無いですね⋯あいつら普通にブレスも吐くので遠距離攻撃でも勝てないので」

との事だった。



「アヤネでも厳しいです?」

「勇者なら1匹だったら勝てるかもですけど⋯あいつら1匹じゃ済まないので」

話を聞いた限り海の中はあの手の魔物が溢れているらしく1匹だけ狩るというのも難しいらしい。



「他の大陸だったり何か見つかればと思ったんですけど難しいですね⋯」

他の大陸があればそちらに移れば大体の問題は解決する。

海の魔物も大型なのは聞いていた通りだったのだが⋯あそこまで大きくそして狩るのが難しいようだと魔石を取る相手としては厳しい。



「あいつらって海から上がっては来ないんです?」

「ええっと⋯大型なせいで地上で活動するのは難しいみたいで」

とメイが説明してくれた。



大型であるせいで地上で肉体を支える事が出来ず活動が出来ない。

恐らく海で生息するのを前提としているせいで骨格などが陸で活動出来るようには出来ていないのだろう。

獲物がいれば先ほどのように身体を出してくる事はあるそうだが身体全体を出すことはほとんどないそうだ。



つまり地上にさえ上げてしまえば倒すのは容易いという事でもあった。

「釣り場所とハメ場所さえあれば⋯後は簡単という事か⋯」

「なんか怖いこと言ってるわね⋯」

「下手すれば本当に狩っちゃいそう⋯」



まぁやり方はわかってもそもそもその場所が用意出来ない以上机上の空論でしかない。

これについては持ち帰って検討するか⋯。

という訳で今日は大人しく帰る事にした。



「さてどうするの?」

「とりあえず魔石と金貨を得るのに手っ取り早い方法を取ろうかと」

ウエスティ聖国は、美容商品の食いつきがいいのはわかったがあそこは基本的に徴発されるので金貨が得られない。

しかも今回は効果を把握されているせいでこっちの身柄ごと持っていかれる可能性も高い。



「ノースリーンでもこの美容商品を配ろうかと安い奴を出来れば大量に」

正直効果がどれほどなのかよくわかっていないのだが高ければよかろうとウエスティ聖国にはそれなりの価格の物を卸した。

今回は安い美容用品を大量に持ち込んで市井にも浸透させてしまおうと思う。



「ノースリーンでは二手に分かれましょう、商会への交渉はいつも通りエルナさんで、メイさんにはこれを街に配って欲しいんです。魔石と交換でいいので」

と1回しか使えないお試し用のシャンプーをメイに配ってもらう事にした。



「バレないかなぁ⋯」

「髪色も違うし正直化粧をしてればバレないと思うわよ」

以前はかなり童顔で髪色も目立っていたのだが向こうで生活するにあたって髪は黒でしかも化粧を学んだせいでかなり印象が違うので、会ったことがある人がよく見れば気付くかレベルにまで変化していた。



化粧技術は俺は教えられなかったのでこっちにいた時はそこまでではなかったのだが⋯母に教わって文字通りに化けてしまった。



打ち合わせ後にノースリーンに移動する。

今回は大量に卸す予定なのでかなり大きな荷車を俺が引いている風に見せかけて街へと入った。



街の大きな商会を聞いてそのままその商会へと持ち込む。

この時点でメイとは分かれて別行動中である。

「こちらの商品を買い取って頂きたく」

ここでもやはり商会長の奥様が呼ばれて直接性能を確かめる事に⋯。



「これは素晴らしいわ!すぐに買い取って!すべて!」

「すべてかい?」

気の弱そうな商会長だったので不安だったのだが⋯どうやらここでは奥様が実権を握っているようでそのまますべて買い取りをしてくれた。



「金貨は100枚ほどでいいので魔石を頂けると助かります」

「魔石でいいのですか?」

「はい。これを作るのに必要でして⋯出来れば大量に頂けると助かります」

と伝え魔石を大量に用意してもらった。



しかし誤算だったのは大型の魔石が大量に出てきたことだった。

「こんなに大きな魔石があるとは⋯」

「はい、この国は大型の魔物が多く存在してましてこの大きさの魔石は珍しくないのです」

との事だった。



「しかしこのサイズだと倒すのも大変なのではないですか?」

「いえ、家畜用の魔物から取れる魔石なので大した事はありませんよ」

ととんでもない事を言っていた。



「ただ、逆に小さい魔石は集めるのが難しいのでそちらは近隣から買い付けたりしている歪な状態になってしまっているのですが⋯」

との事らしい。



「恐らく魔物交配技術の弊害ね⋯この歪さは⋯」

とエルナが俺に耳打ちしてきた。

という訳で思いがけず大型の魔石が手に入ったのでそのまま取引を終了してメイと合流する。



「なんか大型の魔石渡されてこまったよ⋯」

との事だった。

本当は小さい魔石が集まる予定だったのだが⋯仕方ないので大型の魔石を貰って後は商品を渡して後の配布は任せてしまったらしい。



「まぁおかげで助かったといえば助かったけど⋯」

そのおかげですぐに配布自体は終わってしまったそうで待っていたそうだ。

「事前調査をしなかったつけだな⋯」

やはり事前調査は大事か⋯まぁ今回は美容用品をばらまけただけ良かったということにしておこう。



長居は無用ということでそそくさと街を後にした。

ちなみに魔石に関しては出品機能を使って収納して後で取り出せるようにしておいた。



戻ってから魔石を調べたのだが⋯魔物交配によって出来た魔石のせいか少々問題があった。

「大きさの割に魔力量が少ないみたい」

「そうなのか?」

「ええ、森で取れる同じ大きさの魔石の半分ってとこかしら」

「それはなんというか⋯」



大型の魔石が手に入ってよかったと思っていたがそうは上手くはいかなかったようだ。


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