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せっかく転生したのに日本でスキルが通販スキルなのはさすがにひどくないですか?  作者: 色蓮
2章

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第54話 復学

 引っ越しも終わり生活基盤は整った。

後は戸籍等の問題はあるがそちらはこっちではどうしようもない。



当面は怪我や病気なんかに注意しつつ生活を送ってもらうしかない。

「今日は引っ越しで色々あったし外で食うか」

という話になった。



「外食!!」

とアヤネは非常に喜んでいる。

うちは基本的に外食をすることは少ない。



そもそもアヤネを除けば全員それなりに料理を作れる上に、家にずっと祖母がいる状態なので基本的には祖母が料理を作ってくれている。



しかもである。

近くに外食出来るように店がほとんどないのである。

あるのは喫茶店やラーメン屋くらいなもので外食をしようと思うと母が運転して出かける必要がある。

そうまでして出かける事はほとんどなかったのだ。



そしてどこにいくか話し合った結果⋯。

「ほんとに良かったのか⋯」

「来たかったんだもん」

アヤネはずっと来たかったようだ。

「気を使わなくて良いし」

それに母も賛同した。



まぁそういう事なら⋯。

という訳で歩いてこれるファミレス⋯ガ◯トにやってきた。

前世ではかなりお世話になっていた店だったので懐かしさを感じつつも全員で食事を楽しんだ。



時々、こちらを見るような視線を感じたがすぐ逸らされた。

男がいたおかげだろうか?

まぁそんなに警戒する方が野暮だったのかもしれない。

そんなこんなで家に戻り1日を終えた。



「明日からの学校の支度は良いのか?」

「あっ教科書前の家だ」

「お前なぁ⋯」

俺の復学よりも今までちゃんと通えていたのか⋯不安である。



「まぁ明日行くんだしそんとき持ってくるよ」

「同じクラスで教科書は貸せないからな」

「はいはい」

そんなやり取りをして翌日の復学後の初登校⋯。



初日から大変な事になった。

まぁ入学式初日から病気で来なくなった奴の初登校なので目立つのは仕方ないが⋯。

「噂のお兄さんだよね!病気治ってよかった!」

「おう、あいつの兄貴か!」

「戻ってきてくれてよかったー!」



「おい、なんかやったか?」

アヤネに問いかける。

「えー?何もしてないよー」

訝しい顔でアヤネを覗き込む。



その後、この注目の理由が判明する。

アヤネは俺を理由に欠席、早退、遅刻…さらには部活も参加していなかったからだった。

学校としてもその状態で無理強いさせる訳にもいかず見過ごしてたらしい。



「たかが盲腸だぞ…なんてことしてんだ」

「だって心配でしょうがなかったんだもん…」

異世界に飛ばされてすぐの時は仕方ないにしても帰ってくる週にも数回早退していた。



「お前…後半はサボるのくせになってたな?」

「てへ?」

頭を抑えて髪をワシャワシャする。



「通りで成績が落ちてる訳だ…サボってた分覚悟しとけよ」

「ごめんてー」

というやりとりを得て先生にも迷惑をかけたことを謝罪し今日から部活も参加することを伝えた。



「特待で入部したんだからちゃんとするんだぞ」

「でも兄さんがいないと張り合いが…」

張り合いといっても俺の全力とアヤネの小走りが同じ程度…それで張り合いもくそもないと思うが…。



そんな背景で無駄に注目を集めていたこともあり休み時間にも噂されていた。

ちなみに授業内容の方はやはり問題なし。

そのまま授業を受けて部活に参加した。



復帰後なので参加しなくても良いと言われていたが…。

「大丈夫です、万全だから復学したので」

ということで部活に参加。



軽く流した後、アヤネの並走トレーニングに移った。

こっちが全力走ってるというのにあっちは平気で並んでくるからたちが悪い…。

ってか今日は見学者が多いような…。



「また牽制しとかないと…」

「なんか言ったか?」

「何にも」

アヤネと走り終わってからそんな会話をしていると先生がやってくる。



「お前、本当に大会は出ないのか?このタイムなら…」

「いえ、俺は勉強の方に専念したいので大会まで出るのは他の部員に示しがつきませんよ」

「しかしなぁ…休み明けでこのタイムは…」

男子100mの記録は10秒を切る、俺の記録は10秒ジャスト。



「まぁあっちがバケモンなんでそっちに専念してくださいよ」

アヤネは9秒フラットまさしくバケモンである。

ただ、俺と一緒じゃないととんでもないスピードが出てしまうのでセーブしてこれである。



「調整するの難しいんだもん…」

という訳で基本的には俺と一緒にタイムを測っている。

俺と並走しないと調整が出来ないのでとんでもなく遅くなるのがほとんどである。



そっちはどうやって調整してるのかと聞かれたがこっちはこれで全力なんだよ…。

専念すればとも言われるが競技者になるつもりはないので遠慮しておく。



そんなこんなで部活を終えて帰宅しようとするとマネージャーから声をかけられる。

「あの、私男子陸上部のマネージャーをしてる小町です」

と頭を下げられる。

「どうも、ってか先輩ですね…すみません挨拶してなくて」



残念ながら俺は男子陸上部には所属していない。

女子陸上部のマネージャー…いや正確にはアヤネの専属マネなので男子陸上部と接点はない。



「そんなの良いの!ねぇほんとに大会とか出る気はないの?今日の走りを見てても絶対大会で優勝できると思うんだ!」

もしかして先生、女子から頼めば折れると思ってる?

「いやぁ…競技にでるのはあくまでも妹の専属なので…」

とやんわりと断る。



「そっか、じゃあ私と付き合うのは?」

「はい?」

「うちって部内恋愛禁止なんだ、でも君大会出るき無いなら部には入らないってことでしょ!それなら良いかなって」

うぉおおおお!と心の中で叫ぶ。



小中と全然こういう機会に恵まれなかったのでテンションが上がっている。

見た目はきれいというより可愛い系…ぶっちゃけ悪くはない。

ってかさっき聞いてきたのはそれか…。



「いや、でも会ったばっかりですし…いきなりは…」

恋愛経験皆無の俺にはいきなりOKを出す度胸はなかった。

そもそも、精神年齢の差が…と躊躇してしまった。



「じゃあお試しってことでどう?」

「ええっと」

そんな会話をしている着替えを終えたアヤネがとんでもない速さで戻ってきた。



「すとーっぷ!うちの兄は重度のシスコンなんで駄目です!」

「「えっ?」」

二人して声を上げる。



「ちょっおまっ」

という俺の反論を無視して腕を引っ張られる。

強い強い、そして引きずられるように帰ることになってしまった。

「ハヤトくん明日ね」

と小町先輩に手を振られる。



若干表情が怪しかった。

「おい、アヤネ」

「えっなに?」

帰り道二人きりなってから話しかける。



「もしかしてずっとああやって誤魔化してたのか?」

「えっなんのこと?」

「すっとぼけてんなよ、あの感じ言い慣れてただろ」

「さぁ…」

帰ってから問い詰めてやる。




◯あとがき

ご心配頂いている方がいたので追記しておきます。

ハヤトの方は公式に記録が残っていないのと、アヤネの方も公式記録はそこまでの記録は残っていません。

後々でこの陸上関係の話はしますのでその時に⋯。

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― 新着の感想 ―
久々過ぎて虫除けが不十分だったね…
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