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芳しい香り

うちには、小学四年生の頃から飼っている、マルという犬がいる。


柴犬にしては珍しい、真っ白な肢体である。


耳のところが薄茶色になっていて、綺麗なグラデーションをしている。

尻尾の先はくるりと丸まり、とても可愛い形である。

我々を見つけると、こてっ、と床に倒れ、つぶらな瞳でこちらを捉えて離さない。

その姿はいつも我々を誘惑する。


さて、最近のマルは、シャンプーを全く怠っているせいか、獣臭の如く独特な異臭を放つようになっている。

何かこう、人体にぎりぎり悪影響を及ぼしそうな感じの匂いだ。


私がその話をすると、納得し、そそくさと電話してシャンプーの予約をとりつけた母であった。


そしてマルをよく観察すると、こやつにも至福の時間はあるのだなあ、と思う時がある。


それは、散歩の後や、放犬している時(我々はマル出しと呼んでいる)、突然やってくる。

白い肢体を思い切りのけぞらせ、顔を太ももにつけて、目を細め、恍惚としている。

鼻の先にあったのは、なんと、肛門。

マルは、自分の肛門の匂いに心を奪われたかのようだった。


犬にとっての良い匂いとは、餌の匂いや、飼い主の服の匂いなど、色々あると思う。


まさかの、、、肛門。


正直言うと、他に例を見ないこの現象に驚いている。


しかし、マルが自らの肛門の匂いを好んで嗅いでいるのもまた、事実である。


一体、どのような幼少期の経験や思い出がマルをそうさせたのかが不思議であった。


別に、そこまで強く彼を咎める筋合いは私には無いため、今のところは放置している。


マルも好きな時に思う存分肛門の芳しい香りを嗅ぐことができるのであった。


うちにも犬がいるよって方、肛門のにおいを嗅ぎますって方いたら教えてください!

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