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お題シリーズ5

ハッピーバースデー 不明

作者: リィズ・ブランディシュカ



 明日は誕生日だ。


 僕の友達の、あの子の誕生日だ。


 だから盛大にお祝いしてあげないと。


 仲良しだから、友達をお祝いするのは当然。


 でも、何をしてあげればいいんだろう。


 あの子は変わり者だから、きっとありふれた事をしたって喜ばないだろうし。


 うーん、困ったな。


 何をやっても「ふーん」って顔されそうでちょっと怖い。


 誰かにアドバイスもらおうかな。


「そんなのなんでもいいんだよ。気持ちさえこもっていれば、喜んでもらえるよ」


「やっぱり普段役に立つものをプレゼントするとかはどうかな? 使う回数が多いものは助かるだろうし」


「変わり者らしく変わった品物、つまりユニークな物をプレゼントすればいいんじゃないかしら」


 色々なアドバイスもらったけど、しっくりこないな。


 ちょっとロマンがないけど、本人に直接聞いてみようかな。


「という事で、誕生日にしてほしい事ある?」

「じゃあ、私の誕生日は「あなたが自分の家から出ないように」して」

「えっ、そんな事でいいの? 分かった」






 私は不思議そうな顔をして離れていくその人物を見送る。


 馴れ馴れしくされたり、べたべたされるのは嫌いなのだ。


 だから、「私に関わらないで」と言いたかったけれど、それだと余計にまとわりつかれるだけ。


 あの人物は一人でいる変わり者の私の事を、「かわいそう」だと思ってるみたいだから。


 私は好きで一人でいるというのに。


 だから、遠回しにその日だけでも関わらないでと伝えたのだ。


 阿保で良かった。


 それにだって、せっかくの誕生日でしょ?


 特別な日は、誰にも邪魔されず一人で過ごしたいもの。



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