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発情!桃太郎  作者: Arare
桃太郎誕生編
1/21

1-1 川から流れてきた桃にナニがあったのか

 昔話、桃太郎。川を流れてきた大きな桃を切ると中から赤ん坊が出てくる。その赤ん坊が大きく強くなり、悪い鬼を倒し、世界が平和になる。そんな昔話。

 しかし、冷静に考えれば、桃の中に赤ん坊がいるなどということは通常起こりえない。まさしく異常事態。仮に、桃の中に赤ん坊がいるという事態が起こったと仮定して、赤ん坊が我々と同じ生命体であるとするなら、男と女の遺伝子を持つ性細胞同士の結合が、桃の中で起こったと考えることこそ妥当であろう。そう、すなわちこのように…


 昔々、あるところに、おじいさんとおばあさんがいました。おじいさんとおばあさんはもう結婚してから30年が過ぎており、性交渉はなく、いわゆるセッ〇スレスでした。おばあさんは全く性欲はなくなってしまいましたが、しかし、おじいさんは朝起きるとギンギンに勃ち上がるほどに性欲にまみれていました。

 この時代でありましたが、すでにおじいさんとおばあさんは仕事を均等に分けて行おうと話し合っていて、日にちごとに交代で仕事を変えていました。そのため、その日はおじいさんは川で洗濯をし、おばあさんは山で芝刈りをすることになっていました。

 おじいさんが川で洗濯をしていると、大きな桃が流れてきました。桃といえば形がお尻に見える果物として有名ですが、それが大きな桃となれば、とてもえっちぃお尻に見えて仕方ありません。

「なんとも妖艶な尻が流れてきおった…!」

 それはとてもとても重い桃でしたが、そこは男の性欲、百万馬力。おじいさんはすぐさま桃を川から陸へおろしました。おじいさんは桃のお尻をじっくりとみて、そして、そっと一撫でしました。

 すると、すこし桃に毛が生えていて、そこが、むしろ実際のお尻を彷彿とさせ、なんとも興奮を誘うものでした。

「こんな尻を見せられたら、我慢などできん!生殺しだ!」

 おじいさんは外であることにも構わず、伝家の宝刀を取り出し、それを桃のお尻に突き刺し、時間も忘れ、桃と愛し合いました。

 時間はあっという間に立ち、時刻は夕暮れ。周りが暗くなり始めたことに気づき、はっと理性を取り戻したおじいさん。

「しまった。はやく家に戻らねばおばあさんに叱られてしまう。」

 おじいさんは、しかし、練乳がかかったかのような大きな桃をその場に残したまま帰ると、明日川に洗濯に来たおばあさんにばれてしまうと思い、その桃を急いで山の奥の見えないところに隠しました。

 おじいさんはその桃を名残惜しく見つめ、最後にキスをして、その場を去り、家へと帰りました。

 桃の中で何が起こっているか知りもせず…

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