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Seaside Memory  作者: サイダーバグ
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彼女と私の物語

 そして、気づいたときには夕方になっていて、彼女はもうとっくに消えていた。別れの挨拶ぐらいはしたかったものだ。紗凪がなくなってからの七年、何をするにもどんな日であろうと何も感じなかったのに今日だけ彩りがついた、そんな感じの日になったと思う。これが現実なのか夢なのかは分からない。私が会った紗凪は幻想で実際に存在しないものなのかもしれない。けどこれだけは言えるだろう。「七年ぶりに素直になって、本来の自分になってあの瞬間を楽しんだ」と。この感触だけは自分の中にしっかり残っていた。だからおそらくこれは紛れもなく現実だろう。そう信じたい——。

 

 ミサンガはちぎれ、遥か先の海に流されていった。私の願いは叶ったのだろう。紗凪と話すという願いが。そして、彼女に自分の一番伝えたかったことを伝えたこと。お互いもう一度繋がりたいという想いがあったからこそこうしてまた繋がれたんだと思う。紗凪に好きな気持ちは伝えられずに終わってしまったが、しっかり謝ることができて、素直にそれを伝えられて良かったと思う。もう私には悔いはない。一瞬、このままずっと二人で、だなんて思っていたけれど、そんな自分が哀れだ。これからは一人でも生きていかなくてはいけない時が来るのに。この先、どんな未来が待っていようと、あの時自分は大きな壁を乗り越えたと思えるだろう。だからこそこれからは自分と向き合って生きていきたいと思う———。




どうも、サイダーバグです。ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます!


MVの公開も終わり、同時にこの物語も終了です。あっという間ですね。この楽曲の制作当初はこんな物語を書くとすら思ってもみなかったのですが書いてみたら結構楽しかったのでまた機会があったらやってみたいなと今は思います。


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