空色←
だから私は、覚悟を決めて空色へ向かう電車に乗った。
電車には、わずかにも人はいなかった。
窓から見える景色は、相変わらず何もないが世界の色には徐々に雲のような白色が塗られていった。
さらに電車が進むにつれ、服はボロボロになり、血で汚れていった。
服だけではない。
私の体もまた変化していった。
体の様々なところから血が流れ出て、服をぬらす。腕はおかしな方向に曲がっている。
当たり前だがとても痛い。声もでないほどに。
電車が駅に到着した。
ホームに一歩踏み出すと体が少し重くなったように感じた。
私が降りると電車は直ぐに戻っていった。
そして私は駅から出た。
そしてすぐに私の体は溶けるように消えた。
いつの間にか私は見知らぬ部屋にいた。
視界に入る色はほとんどが白色。しかし窓から入る光が影を作っている。
独特な香りがする。
ここは病院のらしい。場所の予想がつき安心した私は痛みに襲われながらも、そのまま眠ってしまった。
後から聞いた話だが、私たちは校外学習の移動中の電車で事故にあったらしい。死者を何人も出した大きな事故だったそうだ。
私は助かったことが奇跡と呼べるような怪我をしていたそう。
あの駅、電車は何なのかはわからない。
けれどおそらく生と死を分けたのは、あの場所なんだろう。
私は何故かそう思った。
エンディングの2つ目です。