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北里の初恋

前書き


 独身の北里には言い表せない辛い思いが有り、80歳を越えた今も独身を護っていた。


 近未来の日本、全自動運転が定着したが突然の大地震が発生する。偶然、居合わせた総理の依頼を受け官邸に送り届ける。(「近未来2030の話」①〜⑩)


 サーキット場に戻った北里は西岡のジャガーで帰路につく。


    北里の初恋①


 西岡剛のジャガーの助手席に乗り、今日の出来事をしみじみ噛みしめ、西岡につぶやいた。


   「まさか総理が来ていたとは、」


 西岡は、北里が受付の女性に特別親しい事を気になっていたが、敢えて問いただすつもりは無かった。西岡なりに北里が女性と縁遠い事を話題にしないように心に決めていたからだ。


「そうだね。意外と総理も車が好きかもな。」


 西岡は北里の話しにあわせた。


「地震のおかげで、まだ走りはだいじょうぶと分かった。総理には感謝だね。」


 北里の話しはいつもより興奮しているようだ。

 北里の目は車外の倒壊した建物や緊急時の規制をする警察官に向けられた。そして総理官邸までの道のりを思い出した。


      「あの時も。」


 それは10年前の月曜日の昼、都庁前で手を挙げる女性を乗せた。


「急ぎで永田町の国土交通省までお願いします。」


 女性は行先を告げシートベルトをした。

作者後書き


初恋は北里少年の人生に突然割り込み、混乱させた。その後の人生に於いて様々な出会いが有ったが、彼の心には初恋の人の笑顔が常に生き続けた。たとえ彼が記憶を封印しても心はお構いなしのようだ。

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