プロローグ
読んで貰えると嬉しいです。
太陽系から遥かに離れた銀河の端に、月程の大きさの星が何事も無く漂っていた。
その星の所々には、生物が居たと思われる痕跡が微かに残っている。
川や海だったであろう跡もあるが、今は草も水も何も無い唯の岩の塊と化している。
この星に何があったのかは分からないが、もう何十年……否、何百年も前からこの星には生物も何も無かっただろう。
今は寂しく宇宙を漂うだけ。
宇宙はそんな星を静かに浮かべるだけだった。
しかし、その静寂は一瞬にして打ち砕かれ、小さなその星は突然現れた彗星の様な大きな星に衝突され、砕け散ってしまった。
その砕け散ってしまった星の欠片は隕石となり、何光年か離れた所を漂うサルネスという地球に似た星へと落下した。
サルネス暦1984年5月14日午前9時36分。
それは突然起きた。
落下した隕石は、大気圏突入しても燃え尽きる事無く、その表面には赤い色をしたドロリとした光る物体が付着し、それは鼓動を打つかの様にドクンドクンと波打ち微かに動いている。
それを発見した人々は、サルネス以外の星にも生物が居るという、自分達の仮説が証明される時が来たのだと、嬉嬉としてそれを研究した。
数名の博士が森の中の研究所に集まり、誰にも知られる事無くひっそりと研究は行われ、結果としてそれはやはり生物で、サルネスの何処にも居ない者だと判明した。
博士達はその結果を大いに喜び、今度はその生物を蘇生する研究を始めた。
蘇生させる事は彼等が思っていたよりとても困難な事であった。
それでも、誰一人としてこの研究を止める者は出ず研究は続けられ、開始から数年後に彼等は生物の蘇生を成功させる事に成功させた。
しかし、成功の喜びは束の間で終わり、それは一瞬にして悲劇へと変わった。
蘇生に成功した直後、その生物によって二人の博士が殺されてしまったのだ。
殺されず生き残った博士達は、生物を蘇生させた事を激しく後悔し、外に出しては危険だとその生物をセメントで頑丈に硬く封印し、研究所の地下へと埋めてしまった。
そして、生き残った博士達は再び同じ事が起こらない様に、生物を封印した研究所を壊さず守り続ける事を誓い合った。
数十年後、彼等は皆天寿を全うし亡くなったが、彼等の子孫によってその誓いは守られ続けた。
しかし、他の人々は研究所に全世界の生物の脅威となりえる者が封印されているとは知らず、この世界の命運は一部の人間の手に握られていた。
はじめましての方もそうでない方も読んで下さりありがとうございます。
これは、一度コンクール?に出して、共同出版の話しまで出た作品です。
それは、諸事情により叶いませんでしたが。
とにかく、気に入っている作品です。
プロローグはあまり気に入ってませんが(苦笑)
これから面白くなっていく予定です(笑)
では、次の作品でお会い?しましょう。
ここまで読んで下さりありがとうございました。